元ドイツ代表MFのローター・マテウス氏が、カタール・ワールドカップ(W杯)早期敗退を受けてハンジ・フリック監督やドイツサッカー連盟(DFB)を批判した。

11月20日から開幕したカタールW杯で、優勝候補の一角と目されていたドイツ。しかし、蓋を開けてみると初戦の日本代表戦でまさかの黒星を喫し、続くスペイン代表戦は1-1のドロー。グループE最終節のコスタリカ代表戦こそ4-2で勝利したものの、3位に終わり2大会連続でW杯グループステージ敗退となった。

衝撃的な結果にメディア、OB、ファンからの猛烈な批判が寄せられる中、マテウス氏もドイツ『スカイ』でフリック監督の采配を批判。十分な準備ができていなかったと指摘しつつ、それでも指揮官は続投するはずだと予想した。

「私はこれまでハンジ・フリックを批判したことはなかったが、チームのリハーサルが十分でなかったことは監督のミスとして責めなければならない。私にとって彼は、正しい監督だと思っている。それでも、特に初戦の日本戦やその準備においては、おそらく違うやり方が必要だった」

「ピッチ上のプレーで言うならば、4年前のロシア大会とは異なった敗退の仕方だと思う。4年前の我々は、3試合を通じて悪いプレーだったからね。今大会のチームが2試合半で見せたパフォーマンスは、優れたものだった」

「2024年に行われるユーロでも、フリックがベンチに座る責任を負ってくれるはずだと私は信じる。彼は自信に満ちており、2024年に向けたチームはこれから他より一足早く現れると確信しているよ」

また、マテウス氏はカタールの人権問題について他チーム以上の行動を促し、選手たちに余計なプレッシャーをかけたチーム・マネージャーのオリバー・ビアホフ氏やドイツサッカー連盟(DFB)を批判。一貫しない姿勢を不愉快に思っていたようだ。

「当然、この結果はオリバー・ビアホフにも責任がある。彼は外部からの圧力や不安をまったく止められなかったのだからね。彼だけでなく、会長やDFBの責任者も、監督とチームに対して冷ややかな対応だった」

「DFBは自分たちの過ちについて率直に話してほしいところだ。例えば、ノイエンドルフ会長は大会前にドーハでのあらゆることを批判していたくせに、いざ試合が始まると(FIFAの会長である)ジャンニ・インファンティーノの隣のスタンドに座り、カメラに向かって微笑んでいた」

「選手たちもそれはわかっていただろう。ここで抗議の意思を見せるようプレッシャーをかけてきた連中が、カメラの前で微笑んでいるのを見たのだ」