前田のゴールで先制も後半序盤に同点ゴール献上 1-1のまま90分で決着付かず延長戦へ

 日本代表が史上初のベスト8進出を目指すカタール・ワールドカップ(W杯)の決勝トーナメント1回戦で、現地時間12月5日にクロアチア代表と対戦。1-1の同点で延長戦を終えてのPK戦を1-3で敗戦。ここで大会から姿を消した。

 日本はMF久保建英がこの試合のメンバーから外れ、DF板倉滉は累積警告により出場停止。右のセンターバックにはDF冨安健洋、右の2列目にはMF堂安律が起用された。一方のクロアチアはMFルカ・モドリッチ、MFマテオ・コバチッチ、MFマルセル・ブロゾビッチの中盤3枚を中心に、前線ではFWブルーノ・ペトコビッチが中央、FWアンドレイ・クラマリッチが右に入った。

 立ち上がりは強くプレスに出た日本は、MF伊東純也からの低いアーリークロスにFW前田大然が飛び込む形でチャンスを作った。今大会で勝利したドイツ代表やスペイン代表との試合に比べ、日本がボールを最終ラインからつないで攻撃につないでいく回数が増やせた一方で、奪われた後の速攻を仕掛けられる場面もある一進一退の展開になった。

 時にシンプルな前線へのボールを織り交ぜるクロアチアがゴール前に迫る回数が増えていったが前半終了間際の43分、日本は右コーナーキックからショートでつなぎ、堂安が角度を作った状態から中央へクロス。そのこぼれ球を前田が蹴り込んだ。日本が先制点を奪い、1-0でハーフタイムを迎えた。

 前半とメンバー交代なく入った日本だが後半10分、右サイドからのシンプルなアーリークロスに対して中央のペトコビッチにDF吉田麻也と冨安の2枚がついてしまい、その背後に入ったFWイバン・ペリシッチにヘディングシュートを決められて1-1の同点とされてしまった。

 直後にはMF遠藤航が際どいミドルを放つもGKドミニク・リバコビッチがファインセーブ。後半18分にはモドリッチがドライブ回転の強烈ミドルを狙ったが、GK権田修一が弾きだした。森保監督はその直後、前田とDF長友佑都に代えてFW浅野拓磨とMF三笘薫を2枚替えで送り込んだ。後半30分には初戦ドイツ戦での負傷から復帰したDF酒井宏樹を右サイドに入れ、伊東をシャドーにシフトした。

 日本はMF南野拓実も投入したが互いに勝負を決めるゴールを生み出すことはできずに、このまま1-1で後半を終了して延長戦へと突入した。両チームとも疲労から丁寧につなぐことが難しくなるなかで日本は延長前半終了間際、三笘が左サイドからカットインしてゴール正面からシュートを放つもGK正面へ飛んでしまった。

 延長後半も難しいゲーム展開が続き、両者とも決勝点を奪うことはできず。今大会初の延長戦に突入していたゲームは、PK戦に決着を委ねた。

 先攻の日本は1人目の南野と2人目の三笘がリバコビッチに連続セーブされてしまう。クロアチアは3人目のMFマルコ・リバヤがゴールポストに当てて失敗したが、日本は4人目の吉田もセーブされてしまった。最後はクロアチアのMFマリオ・パサリッチに決められ、日本はここで敗退が決まった。(FOOTBALL ZONE編集部)