【FIFA ワールドカップ カタール 2022・決勝トーナメント1回戦】日本1-1(PK1-3)クロアチア(日本時間12月6日/アルジャノブ スタジアム)
どれだけ悔しい敗戦をしても、去り際はいつもと同じだった。日本代表は初のベスト8をかけ前回準優勝をクロアチア代表と対戦。1-1のまま前後半、延長戦、計120分戦っても決着がつかず、PK戦に1-3で敗れた。試合後は森保一監督はじめ、選手、スタッフの多くが涙を流す悔しい敗戦になったが、今大会でも話題になった日本代表、さらにはサポーターの「お片付け」は、最後まで変わらなかった。
試合前は選手たちが勝利を信じ、試合後には悔しさで頬を濡らしつつ仲間同士で健闘を称え合っただろうロッカールーム。全ての選手が引き上げた後、スタッフがほうきで床を掃く様子が国際映像のカメラに収められた。森保監督がコスタリカ代表戦の前日に行われた会見で語った「帰る時は来た時よりも美しく」という日本人の美徳を、普段通りに貫いていた。スパイクの裏についただろうピッチの芝も土も残さず、選手たちの体を支えたテーピングの切れ端もない。代わりにテーブルの上に置かれるのは、感謝の手紙と折り鶴だ。
日本では平和のシンボルである折り鶴。日本代表のみならず各国代表選手の無事を祈り意味合いもあっただろうか。4年後の2026年にはアメリカ・カナダ・メキシコの3カ国にまたがる大会が待っている。どの国どのスタジアムで戦ったとしても、また日本代表は熱く戦い、きれいに片付けてから次の舞台へと向かっていく。
(ABEMA/FIFA ワールドカップ カタール 2022)