楽観ムードは日本に敗れて消えた
グループステージ初戦でコスタリカ代表を7-0のスコアで撃破し、その圧倒的な攻撃力が絶賛されたスペイン代表。今回のFIFAワールドカップ・カタール大会でも優勝候補の一角と考えられたが、流れを変えたのは日本代表だ。
ドイツとの強豪対決を1-1のドローで終えたスペインは、最終節で日本代表に1-2で敗北。日本がドイツを打ち破っていたとはいえ、スペインも同じく日本に逆転負けを喫すると予想した世界のサッカーファンは少なかっただろう。
結局スペインは2位でグループEを通過することになったわけだが、英『Daily Mail』はベスト16で対戦するモロッコ代表にもチャンスがあるのではないかと見ている。
タレント力だけで判断するなら、スペインVSモロッコの戦いはスペインの方が格上だろう。だが、モロッコもベルギーを撃破してきた不気味なチームだ。日本戦で証明されたように、スペインもカウンターアタックには脆さがある。モロッコの速攻も通用するかもしれない。
また、同メディアは追いかける展開になった時のプランBがなかったと日本戦を振り返っており、確かに日本戦でも終盤に頼れるセンターフォワードがいなかった。
モロッコといえば、今年に入ってヴァイッド・ハリルホジッチ監督を解任したことが話題となった。後任にはワリド・レグラギが就任したが、付け焼刃の戦いになるとの不安もあった。しかしグループFを首位通過する大健闘を見せており、今の自分たちに自信を持っていることだろう。こうしたチームは短期決戦になると怖い。
英『BBC』によると、レグラギもスペイン戦へ歴史を作るチャンスがあると意気込む。
「なぜタイトル獲得がないと言えるのか。アフリカのチームはそこを目標とすべきだ。スペインとの対戦は簡単ではないが、歴史を作るチャンスがある。カナダ戦の前半は我々にとってベストパフォーマンスだった。モロッコの人たちをハッピーにできたと思う」
スペインは再びサプライズを味わうことになるのだろうか。コスタリカに大勝したときは絶賛する意見ばかり出ていたが、日本に敗れたことで風向きは変わってきている。