モロッコ代表にPK戦スコア0-3で敗れ、ベスト16で姿を消す

 スペイン代表はカタール・ワールドカップ(W杯)の決勝トーナメント1回戦でモロッコ代表にPK戦スコア0-3で敗れ、ベスト16で姿を消した。ルイス・エンリケ監督は「(PKキッカーの)最初の3人は私が選んだ。私の責任」と試合を振り返った。

 延長を含めた120分間、モロッコの守備を崩すことができなかったスペイン。延長後半終了間際には途中出場のFWニコ・ウィリアムズを下げ、MFパブロ・サラビアを投入してPK戦に備えた。

 しかし、1人目のキッカーを務めたサラビアはキックを右ポストに当ててしまい、失敗。さらに2人目のMFカルロス・ソレール、3人目のMFセルヒオ・ブスケッツのキックはモロッコ守護神GKヤシン・ブヌにセーブされ、まさかの3連続失敗。2-0で迎えたモロッコの4人目DFアクラフ・ハキミはど真ん中にふわりと浮かせる“パネンカ”を成功させ、PKスコア3-0で決着となった。W杯のPK戦は4度目の黒星を喫した史上初のチームという不名誉な記録を打ち立てることになった。

 エンリケ監督は試合後、スペインテレビ「La 1」のインタビューで「我々が試合を支配し、よりチャンスを作った。だが、11本のシュートを放ったのに枠内シュートは1本だったことが大きな代償を支払うことになった」とフィニッシュの精度を欠いたことを敗因として振り返った。

 また、PK戦については「最初の3人のキッカーは私が選んだ。私の責任だ」と決められなかった3人を選んだのは自分だったと明かし、そのうえで「ボノ(ヤシン・ブヌ)は素晴らしいGKだ。今日の彼は最高だった」と2本のPKストップを披露した相手チームの守護神を称えた。

 グループリーグでは日本代表に金星を献上し、E組2位で決勝トーナメント進出となったスペイン。F組を1位で勝ち上がったモロッコの勢いを止めることができず、そして苦手のPK戦を克服することもできずに2大会連続のベスト16敗退となった。(FOOTBALL ZONE編集部)