決勝トーナメント1回戦でポルトガルとスイスが激突

 カタール・ワールドカップ(W杯)のベスト8最後のイスは、ポルトガル代表が確保した。現地時間12月6日の決勝トーナメント1回戦でFWゴンサロ・ラモスのハットトリックなどでスイス代表を6-1で破り、16年ぶりの準々決勝進出を決めた。

 ポルトガルはグループリーグではH組を2勝1敗で首位通過したが、このスイス戦のスタメンにFWクリスティアーノ・ロナウドの名前がなかった。グループ3試合で全てスタメン出場であり、突破が決まった後に迎えた韓国代表戦でもターンオーバー起用のなかでピッチに立っただけに、チーム内の立場からは驚きの起用になった。

 しかし、ピッチ上での現象はポジティブな方向への変化だった。前線からのプレッシングは機能性が上がり、前半17分にはFWジョアン・フェリックスのパスをFWゴンサロ・ラモスがペナルティーエリア内でボールを受けると反転して強烈な左足シュートをニアサイド上部に蹴り込んだ。そのラモスが、ロナウドに代わってスタメンに指名された21歳だった。

 さらにポルトガルは前半33分、右サイドのコーナーキックからMFブルーノ・フェルナンデスのクロスにDFぺぺが頭で合わせ、ゴールネットを揺らした。これはデータ会社「オプタ」によれば、ペペは39歳283日で得点を決め、W杯の決勝トーナメントにおける史上最年長スコアラーとなる一撃だった。

 2点リードでスタートした後半もポルトガルの攻勢は変わらず、後半6分、ラモスは右サイドからのグラウンダークロスをニアサイドに飛び込んで決めた。さらに後半10分には攻撃参加したDFラファエル・ゲレイロがペナルティーエリア内まで走り込んで追加点。

 スイスが後半13分にDFマヌエル・アカンジのゴールで1点を返したものの、ポルトガルは後半22分にラモスがGKとの1対1を制してこの日3ゴール目。37歳のロナウドをベンチスタートにした若武者が今大会56試合目でのハットトリック第1号になった。

 ポルトガルのフェルナンド・サントス監督は、ハットトリックのラモスに代えてロナウドを投入。試合終了間際には途中出場のFWラファエル・レオンが1点を奪いポルトガルが6-1の勝利で試合を終えた。

 ポルトガルのW杯ベスト8進出は2006年ドイツW杯以来。準々決勝では、スペイン代表をPK戦の末に破ったモロッコ代表と対戦する。(FOOTBALL ZONE編集部)