多くの番狂わせが起きた2022年のFIFAワールドカップ。
グループステージではブラジルがカメルーンに1-0で敗れる波乱もあった(決勝トーナメント進出を決めていたブラジルは控え選手を起用したが)。
そのカメルーンはグループステージで敗退となったが、カメルーンサッカー連盟のサミュエル・エトー会長は、ブラジル対韓国戦をスタジアムで観戦。
だが、そのエトー会長がファンを膝蹴りする映像が拡散されている。ドーハにあるスタジアムの外でアルジェリアのサポーターと言い争いになると、相手を蹴っ飛ばしたのだ。
カメルーンとアルジェリアには因縁がある。
両国は今大会の出場をかけたアフリカ最終予選で激突。カメルーンが競り勝ったのだが、アルジェリアは判定を不服として再試合を訴えたが、FIFAはそれを却下した。
エトーに蹴られたアルジェリアファンは告訴するためにカタールの警察署に出向いている。彼によれば、予選で審判に賄賂を渡したのかと聞くとエトーがそれにキレたという。
その後、エトーはSNS上で謝罪しつつ、こう釈明した。
「ブラジル対韓国戦後、アルジェリアサポーターと思われる人物と暴力的な争いになった。
自分らしくない形でキレてしまったことを謝罪したい。この残念な事件について、国民に謝る」
「自分は、一部のアルジェリアサポーターによる執拗な挑発と嫌がらせに対しては抵抗し続けることを誓う。
最終予選以降、私は侮辱と証拠なき不正疑惑のターゲットにされている。
今W杯期間中もカメルーンファンたちが同じ話題でアルジェリア人から嫌がらせを受けている。
アルジェリアの敗戦は残酷なものだったが、このスポーツのルールと論理に完全に合致したものであったと言及したい。
アルジェリアサッカー連盟による訴えは全て棄却されている。
アルジェリアのファンたちよ、痛い敗戦の失望を乗り越え、心の安らぎを得てくれ」