メッシが攻撃のすべてをコントロールする

5度目のFIFAワールドカップ挑戦で悲願の優勝を狙うアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ。年齢は35歳とベテランの領域に入っており、さすがのメッシもスピードを失ったところはあるかもしれない。今もドリブルは巧みだが、若き日のバルセロナ時代のように縦へ強烈なスピードで突破するシーンは減ってきている。

しかし、代わりに中盤からのチャンスメイク能力は伸びている。9日に行われたオランダ代表とのFIFAワールドカップ・カタール大会準々決勝では、前半35分に狙い澄ましたスルーパスでナウエル・モリーナのゴールを見事にアシスト。いったいどのタイミングで斜めに走るモリーナのことを見ていたのか、常人では通せないコースにパスを出してくるあたりはさすがメッシだ。

あのスルーパスに関し、英『FourFourTwo』は元アルゼンチン代表MFファン・ロマン・リケルメのようと称える。リケルメも天才肌の司令塔としてアルゼンチン代表で活躍した選手で、2006年のドイツ大会では若かったメッシと一緒にプレイしている。

当時のアルゼンチンはリケルメが攻撃の中心で、針の穴を通すようなスルーパスでエルナン・クレスポやハビエル・サビオラといった前線のタレントを操っていた。あれから16年の時が経ち、今はメッシが全体をコントロールする番だ。タイプがまったく同じというわけではないが、1本のパスでビッグチャンスを演出してくるあたりはリケルメと姿が重なる。

オランダ戦ではPKから得点も記録しており、今のアルゼンチンは攻撃のすべてがメッシを経由する。メッシ依存との意見もあるだろうが、分かっていても止めきれないのがメッシだ。悲願の優勝まであと2つ。すべてはメッシ次第だ。