インタビュアーに「落ち着いて、レオ」とたしなめられる

 カタール・ワールドカップ(W杯)の準々決勝で、アルゼンチン代表が現地時間12月9日にオランダ代表と対戦し、PK戦の末に準決勝へと進出した。この試合は計18枚のカードが乱れ飛ぶ荒れ模様となったが、試合後にFWリオネル・メッシが相手FWを怒鳴りつける姿が話題を呼んでいる。

 試合は前半にFWリオネル・メッシのアシストからDFナウエル・モリーナが先制ゴール。さらに後半はMFマルコス・アクーニャが奪ったPKをメッシが決め、2点のリードを奪った。しかしオランダは長身FWボウト・ベグホルストを投入してパワープレーに出ると、シンプルなクロスから1点を返し、ほぼラストプレーのフリーキックをトリックプレーから決めて同点に追い付いた。

 後半の残り時間が少ないところから延長戦にかけてかなり荒れたゲームは、PK戦でGKエミリアーノ・マルティネスが2本止めたアルゼンチンが勝利。試合終了後に出たもの、アルゼンチンのベンチでリオネル・スカローニ監督とワルテル・サムエルコーチに出たものを含め、両チーム合計でイエローカード18枚という大荒れなものになった。

 試合後、アルゼンチンテレビ局「TyCスポーツ」のインタビューに答えていたメッシだったが、通りがかったベグホルストを見つけると、睨みつけて怒りの表情を見せる。スペイン語で「何を見ているんだ、馬鹿野郎。失せろよ、おい!」と怒鳴りつけ、インタビュアーから「落ち着いて、レオ」とたしなめられるという光景があった。

 ジャーナリストのリカルド・ロゼティ氏によると、ベグホルストはメッシとユニフォーム交換と握手をしたがっていたが、メッシが受け入れず、不快感を表していたとのこと。一度は事態が沈静化したかのように見えたものの、インタビュー前に目が合い、再び衝突が発生してしまったようだ。

 衛星放送「FOXスポーツ」メキシコ版は「オランダ戦後のメッシの怒り」として、この出来事を報道。「アルゼンチンの背番号10が相手選手を叱りつけた」と異例の事態を伝えている。また、オーストラリアメディア「The Roar」は「自分より30センチも背の高いFWに怒鳴り、インタビューになだめられた」とした。

 様々な意味で激しい試合を終え、ヒートアップしていたメッシ。その姿は世界中で反響を呼んでいる。(FOOTBALL ZONE編集部)