FIFAワールドカップカタール2022・準々決勝が10日に行われ、モロッコ代表がポルトガル代表を1-0で下し、アフリカ勢初となるベスト4進出を果たした。試合後、全5試合にフル出場しているソフィアン・アムラバト(フィオレンティーナ/イタリア)が喜びを露わにした。FIFAの公式HPが同選手のコメントを伝えている。
試合は序盤からポルトガル代表がボールを握る時間が長くなったものの、モロッコ代表はアグレッシブな守備で相手に自由を与えない。42分には左サイドからのクロスボールをユセフ・エン・ネシリ(セビージャ/スペイン)が打点の高いヘディングで合わせ、ゴールへ流し込む。モロッコ代表が先手を取った。後半はポルトガル代表の猛攻を受けたが、モロッコ代表守備陣も最後まで集中を切らさず、試合はこのままタイムアップを迎えた。この結果、モロッコ代表は史上初の準決勝に駒を進め、ワールドカップ史に名を刻んでいる。
モロッコ代表の“心臓”として今大会印象的な活躍を披露しているアムラバトは、「本当に、本当に、本当に信じられないことだ。とても誇らしい気分だよ。僕たちは1000%を出し切り、勝利に値する出来だった」とコメント。「国のために、応援してくれる人々のために、魂を込めてピッチに立つ。これが僕たちの戦い方、プレーのやり方だ」と胸を張った。
また、この試合では、ここまで全試合にスタメンで出場していたノゼア・マズラウィ(バイエルン/ドイツ)とナイフ・アゲルド(ウェストハム/イングランド)が負傷の影響で欠場。キャプテンのロマン・サイス(ベシクタシュ/トルコ)もケガを押してピッチに立っていたが、57分にプレー続行が難しくなってしまった。それでも、アムラバトは「僕らには負傷者も出ており、3名の選手が代わりに出場した。あのように守ってくれたことは尊敬に値する」と、先発出場したジャワド・エル・ヤミク(バジャドリード/スペイン)とヤヒア・アティヤット・アッラー(ウィダードAC)、そして交代でピッチに立ったアクラフ・ダリ(ブレスト/フランス)を称賛。最後に、「モロッコ代表のファン、監督やコーチングスタッフなど、全ての人に敬意を表したい」と、周囲の人々への感謝を口にした。
躍進を続けるモロッコ代表は、14日に行われる準決勝で、前回大会の覇者であるフランス代表と対戦する。