ウォルフ記者、日本の戦いぶりに感銘「ファンタスティックなチーム」

 カタール・ワールドカップ(W杯)を戦った日本代表は、目標のベスト8進出を果たせなかった。それでも、グループリーグでドイツ代表、スペイン代表というW杯優勝経験のある2か国に勝利して、グループEの首位で決勝トーナメントに進出し、世界的に評価を高めた。

 ドイツの専門誌「キッカー」のセバスティアン・ウォルフ記者も、日本の戦いには感銘を受けたという。「日本の試合は2試合を見ました。ドイツ戦(2-1)とコスタリカ戦(0-1)です。非常にタフなチームで、とても良いチームだと感じました。森保監督はとても戦略的にも、戦術的にも優れていたと思います。ファンタスティックなチームだったと思います」と、振り返った。

 現時点で、日本サッカー協会は森保一監督の去就を決めていない。ウォルフ記者は「彼は今後も続けるのか?」と動向を気にしていた。監督自身が続ける意思を示していることを伝えると、「もし外国人の監督を新たに呼ぼうとする動きがあるなら、それは私にとって驚きだ」と言い、その理由を語った。

「私がW杯での2試合しか見ていないことが前提になるが、彼はとても良い戦略を持っていると感じた。彼は試合の中でシステムを変えることができた。ドイツ戦の前半に日本は明らかに問題を抱えていたが、それを見事に修正した。ドイツの監督であるハンジ・フリックは、まったくそれに対応することができていなかった。非常に良いパフォーマンスを示していたし、PK負けというのは起こり得る宝クジのようなものだ。タフなチームで、戦術的にも優れていた。私からすると、日本は監督を代える必要がないと思ったよ」

 世界的にも評価を高めた日本だが、そのチームを指揮した森保監督も確実に世界に名を知らしめた今大会。日本協会は、監督の人事にどのような決定を下すのだろうか。(FOOTBALL ZONE特派・河合 拓 / Taku Kawai)