韓国サッカー協会(KFA)は13日、パウロ・ベント監督が退任することを発表した。

 ベント監督は1969年生まれの53歳。現役時代はベンフィカやスポルティングといったポルトガルの有力クラブやレアル・オビエドで主にボランチとしてプレー。ポルトガル代表としてユーロ2000や2002年の日韓ワールドカップに出場した。

 2004年に現役最後のクラブとなったスポルティングの下部組織で指揮官としてのキャリアをスタートさせ、2005-06シーズン途中にトップチームの監督となると、その後はポルトガル代表、ブラジルのクルゼイロ、ギリシャのオリンピアコス、中国の重慶力帆などでの指揮を経て、2018年8月に韓国代表に就任した。

 韓国代表では4年4カ月で通算57試合を指揮し、35勝13分け9敗(勝率61.4パーセント)を記録。FIFAワールドカップカタール2022ではグループHに入り、1勝1分け1敗でウルグアイ代表と勝ち点で並んだものの、総得点の差で2010年大会以来となる決勝トーナメント進出へと導いた。しかし、ラウンド16でブラジル代表に1-4で敗れ、敗退となっていた。

 試合後からベント監督は今大会限りでの退任を示唆していたが、KFAも13日に正式に発表。契約期間の満了に伴い、同監督は13日に仁川国際空港を通じて出国し、故郷ポルトガルに帰国することを明らかにした。

 退任に際し、ベント監督はKFAを通じて以下のようにコメントを発表している。

「代表チームでの時間が終わり、自分の気持ちを伝えたい。まず初めに、過去4年間を支えてくれたすべての韓国人に感謝したい。サポートしてくれたスタッフたちにも同じように感謝している。そして、選手たちのプロフェッショナリズム、労働倫理、振る舞いには特に感謝している。彼らには私の人生で最も美しい経験の一つを得た機会を与えてくれた。それは決して忘れないだろう」

「プロフェッショナルな素晴らしい経験で、いい時も悪い時もあったが、最も重要なことは悪い瞬間に選手たちがどのように反応できるかで、それがチームを強くさせてくれた。個人的に感謝以外の何もなく、敬意を持って振る舞い、支えてくれて、信じられないような経験ができた」

「この旅に関係したすべての人たちを祝福したい。韓国の人々を幸せに、そして誇りにできたことは素晴らしかった。でも、すべての選手たちも強く祝福したい。彼らのおかげで私たちが達成したことに到達することができたのだからね。テクニカルスタッフたちの知識、プロフェッショナリズム、連帯がなければ、これらすべてを経験することもできなかった。ここを離れ、将来に目を向ける時間がきた。韓国サッカーの成功を願っている。韓国は今後も常に私の人生の一部であり、選手たちを忘れることなどないだろう」