【戦評】王者フランスが開始5分で先制、デシャン監督の采配ハマる

 カタール・ワールドカップ(W杯)は大会22日目を迎え、準決勝のラスト1試合が行われた。連覇を目指すフランス代表は、ここまでアフリカ勢として史上初の4強入りを果たしてサプライズを起こしてきたモロッコ代表に2-0と快勝した。

■フランス 2-0 モロッコ
準決勝
キックオフ:現地時間12月14日22時(日本時間15日4時)

1-0 前半5分 テオ・エルナンデス(フランス)
2-0 後半34分 ランダル・コロ・ムアニ(フランス)

 序盤はモロッコが3バックと前に立つMFソフィアン・アムラバトのところでボールを動かす姿勢を見せたが、縦に速く攻めたフランスがMFアントワーヌ・グリーズマンからFWキリアン・ムバッペにつないでシュート。こぼれ球に反応したDFテオ・エルナンデスがジャンピングボレーを叩き込んで前半5分で先制点を奪った。それにより、ボールを持つモロッコとカウンターをうかがうフランスという姿勢が鮮明になりながら試合が進んでいった。モロッコは主将のDFモハメド・サイスが、負傷を押して出場したものの無念の途中交代となり4バックに変更することになった。

 後半に入ると、フランスの左サイドでムバッペが守備の貢献度が低いところを突いてモロッコが攻勢に出て、ペナルティーエリア内まで切り込んで多くのチャンスを作った。しかし、そこで耐えたフランスはFWマルクス・テュラムを投入してムバッペを中央にシフトして穴をふさいだ。そして後半34分には、交代出場からわずか1分のFWランダル・コロ・ムアニがムバッペのシュートのこぼれ球を押し込んで追加点。ディディエ・デシャン監督の采配もハマって決勝戦へと進出した。

 フランスは現地時間12月18日の決勝戦でアルゼンチン代表と対戦。敗れたモロッコは現地時間17日の3位決定戦でクロアチア代表と戦う。(FOOTBALL ZONE編集部)