キム・ミンジェやファン・インボムが日本との違いについて見解

 カタール・ワールドカップ(W杯)で韓国代表としてプレーしたDFキム・ミンジェ(ナポリ)が「日本がうらやましい」と日韓代表の海外組の違いを指摘したたことが大きな反響を呼んでいる。韓国では、MFファン・インボム(オリンピアコス)も「日本と同じ環境だとは思っていない」と課題に言及する声を上げており、韓国紙「東亜日報」は「韓国代表の選手たちが次々と日本を称賛…どれだけ違うのか」と伝えた。

 カタールW杯で韓国代表を率いてベスト16の結果を残したポルトガル出身のパウロ・ベント監督は大会後に退任。クラブチームを指揮し、韓国人選手を獲得する可能性について問われたキム・ミンジェは「選手をたくさん連れていってほしいが、それは容易ではない。実は韓国ではヨーロッパ進出が難しい」と語っている。

 その理由について、「クラブと解決しなければならないことが多い。移籍金も高い」と指摘。「今回、Kリーグの選手たちもW杯で活躍した。クラブの立場でむやみに言うことはできないが、あえて一言言うとすれば、ヨーロッパのチームからオファーが来たら快く送り出してほしい」と提言しており、「日本がうらやましい」という発言につながったようだ。

 韓国では、MFファン・インボムもW杯敗退を受け、「韓国サッカーはもっと改善する必要があると思う」と主張。宿敵の日本と同じベスト16という成績だったが、「日本と同じ成績を取ったからといって、日本と同じ環境だとは思っていない」「日本人選手は本当にいい環境で頑張っていると聞いている。ヨーロッパのどのリーグに行っても、(日本人選手は)たくさんいる」と、両国の違いを指摘した。

 記事では、「韓国代表の選手が、日本サッカーを高く評価する発言を相次いで発信している。選手たちは日韓の実力差を認めたものと解釈される」とレポート。欧州組の数の違いについては、「実際、韓国の選手たちのヨーロッパ進出を難しくする要素は日本よりも多い。兵役をはじめ、日本のJリーグに比べて移籍金も高い。Jリーグクラブよりも収益が少ないKリーグクラブ、選手の売却する際に移籍金をより多く取り、球団運営に使おうとする。そうなれば、ヨーロッパのクラブは移籍金が安い日本人選手のほうに回ることになる。代表戦士たちが批判の声を上げたなか、Kリーグクラブの姿勢が変わるか注目される」と伝えていた。(FOOTBALL ZONE編集部)