現地時間12月17日、カタール・ワールドカップの3位決定戦が行われ、アフリカ勢で初めて4強入りを果たしたモロッコがクロアチアと対戦。1-2で敗れ、4位に終わった。
試合後、複数の選手がカタールのアブドゥルラフマン・アル・ジャシム主審を取り囲んで抗議した。なかでも怒りを露わにしたのが、敵ペナルティエリア内で倒されたシーンもあった主軸DFのアシュラフ・ハキミだった。
さらに、ピッチを去った後にもひと悶着あったようだ。複数の海外メディアによれば、FIFA(国際サッカー連盟)のジャンニ・インファンティーノ会長に対し、ハキミがレフェリーについて文句を言ったという。
カナダメディア『The Sporting News』は、「FIFAは、ワールドカップでクロアチアに敗れた後、アシュラフ・ハキミとジャンニ・インファンティーノ会長の衝突を隠蔽しようとしている」と題した記事を掲載。「モロッコのDFハキミは、ワールドカップでクロアチアに敗れた後に激怒し、FIFAの会長に不満をぶつけた」と報じた。
同メディアは『SVT SPORTS』のレポーター、ヨハン・クチュカスラン氏が次のように説明したと伝えている。
「彼ら(FIFA)は私たちに映像を削除するよう求めてきた。これらが彼らにとって恥ずべきシーンなのは明らかであり、それを目撃した十数人のジャーナリストが、これについてレポートすべきではないと考えるのはややナイーブだ」
また、TVプレゼンターのトム・エグバーズ氏の「彼はインファンティーノの前に立っち、5センチにも満たない距離だった。声を荒げて、審判についてインファンティーノに怒鳴った」という発言も紹介している。
スペインのデジタル紙『El Espanol』は「クロアチア戦に敗れたアシュラフ・ハキミとモロッコ代表のレフェリーに対する凄まじい怒り」と見出しを打った記事を掲載。次のように報じている。
「モロッコの怒りはとてつもなく大きく、実際、彼らは早々にドレッシングルームに向かった。アフリカのチームは、勝者であるクロアチアの選手がFIFAのジャンニ・インファンティーノ会長から銅メダルを授与された簡単なセレモニーを見ようとはせず、その場に留まらなかった」
最後はやや後味が悪くなってしまったが、大会を大いに盛り上げたモロッコは、記憶に残るチームだった。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
【画像】判定にブチギレ!試合後にカタール人の主審に詰め寄るモロッコ代表ハキミ