素晴らしい大会となった

アルゼンチンの優勝で幕を閉じたFIFAワールドカップ・カタール大会。多くのドラマがあり、世界中を楽しませてくれた。

英『The Athletic』では2022年のW杯では何があったのか写真で振り返っている。

リオネル・メッシがトロフィーを掲げる瞬間、キリアン・ムバッペが決勝で決めたボレーシュート、ドイツ代表の口元を隠すポーズ、ネイマールの涙などなど記憶に新しい出来事を振り返っており、最後に「目の錯覚」と題して日本がスペイン相手に決めた田中碧のゴールが挙げられている。

日本はグループステージでドイツとスペインを破っており、どちらも前半に失点して後半で巻き返すことになった。ドイツ戦では浅野拓磨がマヌエル・ノイアーが守るゴールのニアサイドを破るシュートを決め、スペイン戦では堂安律がボックス外から強烈なシュートを放った。そのスピードは時速120kmとされている。

世界で最も話題となったのは、田中の逆転ゴールだろう。流れとしては右サイドから堂安がクロスを送り、逆サイドで三笘が折り返して最後に田中が押し込んだ。スペイン代表の選手はボールアウトやオフサイドを主張したが、審判団はゴールの判定を下す。その後は“奇跡の1ミリ”として話題となった。

「角度ごとに違う意見がでる。これには今後も悩まされることになるだろう」

同メディアでは判断が難しいシーンについてこう述べている。実際に、リプレイを見た際にボールがピッチ外に出ていると思ったサポーターは多いはずだ。

日本はこれまでブラジル相手に0-1の敗戦など、内容では悪くない戦いを見せることはあったが、結局は勝てないという展開が多かった。が、今大会はしっかりと強国相手に勝ち切っている。相手を凌駕する戦術も用意されており、それを実現できる能力の高い選手も揃っていた。次大会から出場国が増えるため、ベスト8に残るには決勝トーナメントに進んで2回勝つ必要があるが、順調に主力の世代と新世代が成長すれば成し遂げられる目標であることは間違いない。