シャルケ所属DF吉田麻也(34)は、日本代表のFIFAワールドカップ・カタール大会(カタールW杯)ベスト16入りに貢献。シャルケでもほぼ全試合で先発出場していたが、来年1月以降は出場機会が大幅に減る可能性があるようだ。21日、ドイツメディア『Der Westen』が伝えている。

 吉田麻也は今年7月、日本代表DF板倉滉(25)の後釜としてシャルケに加入。副キャプテンを任せられる中、今季開幕からここまでブンデスリーガ全試合で先発出場していた。しかしシャルケはブンデスリーガ15試合を終えて勝ち点9の獲得にとどまり、最下位に低迷。チーム全体の失点数は「32」と17位VfLボーフムに次いで2番目の多い数字となっており、現地メディアは同選手に対して「彼のスピードはブンデスリーガで通用しない」と度々指摘していた。

 またトーマス・ライス新監督は今月9日、ドイツメディア『シュポルト1』のインタビューにて「吉田麻也を含めて、全員がもう一度自分自身を証明しなければならない。ポジション争いはオープンだ」とコメント。吉田麻也のレギュラーを確約しない方針を打ち出していた。

 そんな中『Der Westen』は「シャルケのワールドカップ・ヒーローである吉田麻也は、ベンチにすら入れないのか?」と見出しをうち、吉田麻也の今後を特集。「吉田麻也は、再び自分の力を証明しなければならない。ワールドカップという冒険が、吉田麻也に自信をもたらすことは間違いない」

 「この日本代表選手はこの夏、唯一のスター候補だった。しかし、彼は加入当初の賞賛を証明することがほとんどできなかった」とし、今季前半戦における同選手のパフォーマンスに厳しい視線を送っている。

 その上で「ひとつだけはっきりしているのは、シーズン後半になるとセンターバックのポジション争いが変化するということだ。ブンデスリーガ最下位という困難な状況において、トーマス・レイス監督がワールドカップのボーナスを配給することはない」と指摘。

 シーズン後半戦における競争相手にDFイブラヒマ・シセ(21)、DFレオ・グライムル(21)、ポーランド代表DFマルチン・カミンスキ(30)の名前を挙げた上で、3選手のパフォーマンス次第では吉田麻也にベンチ外の可能性があると総括した。