カタール大会を見守るしかなかった厳しい一か月

欧州予選の結果を受け入れるしかないが、やはりFIFAワールドカップにイタリア代表がいないのは寂しいものがある。2018年のロシア大会に続いて今回のカタール大会も出場を逃すことになり、サッカー界が受けたショックは大きい。特に昨夏のEURO2020を制していただけに、そのショックはかなり大きなものだった。

アズーリの選手たちはカタールでの祭典をどう見ていたのだろうか。伊『Calciomercato』によると、イタリア代表を中盤からコントロールしてきたチェルシー所属MFジョルジーニョはハードな一か月だったと振り返っている。

「非常にハードだった。特に開幕当初はね。試合を見たくなかった。家族と旅行に行っていたんだ。友人が出ているゲームだけいくつか見たけど、W杯は試合開始の時間も知らなかった。興味がなかったんだよ。時間が経つにつれて興味が戻ってきて、いくつかのゲームを見たよ」

ジョルジーニョはEURO2020優勝の中心メンバーであり、昨年のバロンドールでは3位にも選ばれた。ニコロ・バレッラ、マルコ・ヴェッラッティらとともに構成する中盤は世界トップレベルの実力を誇り、GKジャンルイジ・ドンナルンマなどFIFAワールドカップで見てみたい選手は多かった。

欧州予選ではジョルジーニョがPKを失敗してしまったゲームもあり、ジョルジーニョ個人としては尚更厳しい1カ月になってしまったかもしれない。2016年に代表デビューしたジョルジーニョはまだFIFAワールドカップ本大会を一度も経験していないため、31歳という年齢を考えればカタール大会がラストチャンスだったかもしれない。そのショックは大きいだろう。

4年後こそはイタリア代表をFIFAワールドカップで見たいところで、出場さえ決めれば優勝を狙えるチームの1つと評価されるはずだ。世界中のサッカーファンがそれを待っているはずで、さすがに3大会連続の予選敗退は許されないだろう。ジョルジーニョにもチャンスはあるはずだが、同じく30歳を迎えているヴェッラッティとともにアズーリを引っ張ってくれるだろうか。