ヴァイッド・ハリルホジッチ氏が、今年8月にモロッコ代表の監督を退任することになった件についてコメントした。25日、フランス紙『レキップ』が伝えている。

 ハリルホジッチ氏は、2019年8月にモロッコ代表の監督へと就任。今年3月にはFIFAワールドカップカタール2022への出場を確定させ、コートジボワール代表、アルジェリア代表、日本代表に続いて、モロッコ代表をW杯出場に導いた。

 しかし、今年8月には、王立モロッコサッカー連盟(FRMF)がハリルホジッチ氏の退任を発表。同氏は主力選手との確執が表面化しており、チェルシーに所属しているMFハキム・ツィエクが代表引退を宣言するなどの混乱が見られていた。同氏がW杯直前に指揮官の座を退いたのは、モロッコ代表で三度目となる(残る2回はコートジボワール代表、日本代表時代)。

 W杯直前になって自身を解任した代表チームが2大会連続で決勝トーナメントに進出するという皮肉な結果となったが、ハリルホジッチ氏は「誇りを奪われた」と、今夏の退任劇を快く思っていないことを明かした。

「プライドの問題だった。あの件を忘れることはできないし、許すこともできない。(モロッコ代表の監督としてW杯で指揮を執り)監督業と決別するはずだった」

 ハリルホジッチ氏の後任として指揮官の座に就いたワリド・レグラギ監督に率いられたモロッコ代表は、W杯で旋風を巻き起こし、最終的ににアフリカ勢初のベスト4進出を果たしている。