日本の森保監督、クロアチアのダリッチ監督ともに、試合後のお辞儀に海外注目

 2022年のサッカー界も、数々の出来事が起こった。観る者の心を揺さぶった一場面、偉大な記録樹立達成の瞬間など、熱い名シーンを振り返る。日本代表の森保一監督は、カタール・ワールドカップ(W杯)の決勝トーナメント1回戦でPK戦の末にクロアチア代表に敗れたあと、スタンドに「最敬礼」をして話題となった。奇しくも、クロアチアのズラトコ・ダリッチ監督がスタンドのサポーターに対して深くお辞儀をして感謝の意を示した。

 日本は、ドイツ代表、コスタリカ代表、スペイン代表と同じE組でグループリーグを戦い、優勝経験国のドイツとスペインから大金星を挙げ、1位で通過。決勝トーナメント1回戦ではクロアチアと1-1で延長戦までもつれ込む激闘を演じ、PK戦(1-3)で涙を飲む結末となった。

 クロアチア戦後、森保監督が現地カタールのスタンドのサポーターへ向けて深々と一礼する「最敬礼」姿が見受けられた。この気品に満ちた振る舞いに、インドの作家、社会起業家と知られるスリジャン・パル・シン氏も感銘を受け、自身のツイッターに「とても感動的な写真」として、目を奪われたことを明かした。

「日本の森保一監督は、クロアチアに悲痛な敗北を喫したあと、チームをサポートするためにカタールまで出向いたファンにお辞儀をした。これは、日本文化に優美さと敬意がいかに深く根付いているかを示している」

 サポーターへのお辞儀と言えば、日本を破って準々決勝に進出したクロアチアがPK戦の末にブラジル代表を破ったあと、ダリッチ監督がクロアチアサポーターの駆け付けたスタンドの前で大きく頭を下げて感謝の意を示した。これを受け、ハンガリーメディア「Index.hu」が、「ダリッチ監督はクロアチアのファンにお辞儀をした。試合中ずっと大声援を送っていたファンに対して、恩返しをした形だ。このジェスチャーは、決勝トーナメント1回戦で日本がクロアチアに敗れた際、日本の森保一監督を彷彿させた」と綴り、日本の森保監督を引き合いに出して報じていた。

 森保監督の「最敬礼」は、日本代表の美ロッカー、日本サポーターのゴミ拾いとともに、カタールW杯のハイライトシーンだったのは間違いない。(FOOTBALL ZONE編集部)