悲願を達成した勝利の瞬間、深々と頭を下げた。負けた時は潔く、勝った時は相手への敬意を表し、より深く。藤井聡太新棋聖(17)は対戦相手に、そして将棋に対して礼を尽くしてきた。通算185回目となった勝利のお辞儀。目の前にある盤よりもさらに低い位置まで下げた頭は、日本中を驚かす最年少タイトル獲得へと導いた謙虚さを示す、何よりの証拠だった。