【米大リーグ】マリナーズ-エンゼルス(10月3日・日本時間4日 シアトル)
エンゼルスの大谷翔平投手が敵地で行われているマリナーズ戦に「1番・DH」で先発出場。4回に迎えた第3打席で三振に倒れた際、絶対に負けられないマリナーズのファンからは大歓声が上がった。際どいコースだったが、スタジアムの雰囲気に大谷も仕方ないといった感じで微笑むしかなかった。
この日の相手であるマリナーズは、20年ぶりのプレーオフ進出を目指している。1勝差で4チームがひしめく歴史的なワイルドカード争いが繰り広げられ、勝てば希望がつながる最終戦というだけあって、スタジアムは試合開始から異様な雰囲気に包まれた。大谷が第1打席で先頭打者本塁打を放った際も歓声はゼロ。ブーイングとどよめきが起こるという珍しい光景が見られた。続く第2打席は、1死二塁から申告敬遠。これまで大谷が敬遠されると、敵地であっても大谷のバッティングが見たい相手ファンからブーイングが起こることがよくあったが、この日ばかりはまるで「当然」といわんばかりに静かなものだった。
【動画】大谷翔平は“ボール球”で見逃し三振に
そして第3打席。3番手投手のミセビッチとの対戦でも、大谷が空振りすると容赦ない大歓声が地元マリナーズファンから上がる。そしてカウント2-2からの5球目、外角高めのストレートを大谷が見逃し、球審がストライクアウトをコールすると、さらなる大歓声が上がった。この日の大谷がマリナーズファンにとっては最大の敵であることが明白になった瞬間となった。とはいえ、これもメジャー屈指の強打者の証。敵地のファンからこれほど敵視されるというのは、大谷にとっても誇りと言っていいだろう。
なお、大谷が三振したボール自体は、これまで何度も見られたような厳しいもの。現地中継のリプレイでも明らかに外角に外れており、コメント欄にも「めっちゃ外れてるじゃん」「打てるわけねえだろそんなとこw」「完全に外」「ボール2つ分かな」といったコメントが並んだ。大谷も何か言いたげではあったが、マリナーズとファンに対するリスペクトからか、雰囲気に水を指したくないかのように柔らかい表情で控えめに首を振るだけだった。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)



