■成田悠輔氏「竹中先生が積極的にスパッと引退されては」

 では、人生100年時代の今、何歳まで働くべきなのか。

【写真・画像】竹中平蔵氏「私はたくさんの老害を見てきた」、成田悠輔氏「竹中先生がスパッと引退されるのは?」 年金だけじゃ老後は無理?何歳まで働く?を議論 3枚目
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 成田氏は「長く働くようになってきて1個大きな問題だと思っているのは、“ふつう引退するよね”という歳を超えると、安く働く人が多い傾向があるのでは? ということ。それによって現役の人たちの賃金水準も下げてしまっているような気がしている。長く働くのはいいけれど、安売りしないことは大事だと思う」との見方を示す。

 シニアジョブの中島氏もその意見に賛同。「我々も(中高年を)支援していて驚いたことがあって、希望年収が低すぎるために書類選考で落ちてしまっている。つまり、本人は良かれと思って年収を提示しているが、企業側から見ると“もうそんなに仕事をする気はないんだな”という意味合いにとられてしまう。年齢だけで年収を決めていくというのが社会としてあるので、そこは少しずつ直っていったらいいなと思う」と述べた。

 我々は何歳まで働くべきなのか。その問いに竹中氏は「私は若い頃からたくさんの老害を見てきた」として次のように話す。

 「ある程度の年齢まで働くことは大事だが、一方で年齢とともにいろんな能力が落ちてくることを認めなきゃいけない。老害はたぶん、自分ではわからない。だから老害になっちゃって、そういう人を経済界の中でたくさん見てきたわけだ。私もそんな年齢に近づいていると思うが、やはり組織のトップはある程度の年齢で辞めるべきだと個人的には思っている。ただし、小説を書きたいとか、私だったら政策分析をやりたいとか、そういう“1人でやる仕事”は休み休みでもいいからずっと続けるべき。仕事はまずどこかに雇われるイメージがきて、その次に起業がくる。働くということはものすごく多様だと考えて、ライフステージによって自分の働き方を変えていくことが必要だと思う」

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 これを受けて成田氏は「政治家や経営者からも支持を集める竹中先生が積極的にスパッと引退されて、“一緒に引退しよう”みたいなことを呼びかける選択肢はないのか?」と大胆な提案を投げかける。

 竹中氏は「いや、それはよくないと思う」とかわすと、「だって個人によって全然事情が違うから。『私は辞めます』というのはいいと思うが、みんな辞めましょうというのは、もっとできる人もいるわけだから。日本では年齢による差別が露骨に行われている。“何歳で定年”というのは年齢による差別で、こんなことを堂々とやっている先進国はない。年齢によって差があって、65歳でもすごい能力の差がある。そこはやはり個人の自由と能力を認めるべき」と発言の意図を説明した。(『ABEMA Prime』より)

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