将棋の藤井聡太王位(竜王、叡王、王将、棋聖、20)に豊島将之九段(32)が挑戦する、お〜いお茶杯王位戦七番勝負は8月24日、徳島市の「渭水苑」で第4局が行われ、豊島九段が56手目を封じて指し掛けとなった。あす25日午前9時頃に封じ手を開封し、対局が再開される。
3連覇を目指す藤井王位と、4期ぶりの王位奪還を狙う豊島九段が激突するシリーズ。第4局は、2勝1敗でリードする藤井王位の先手番で始まった。戦型はこれまでの3局と同じ「角換わり」に。出だしは早いスピードで指し進められたが、午後からはじっくりとした展開となった。互いに時間を使って読みを深め、藤井王位は玉のコビンを開ける一手を披露。ABEMAの中継に出演した深浦康市九段(50)は「怖い。大胆な一手です」と解説していた。対する豊島九段も大駒を手放す決断の自陣角を打ち込むなど、難解な進行をたどっている。
深浦九段は「神経戦は久々に見たなという印象。戦いが始まれば有利不利を考える材料が増えるが、戦いが始まっていないと『よーいドン』で悪くなる可能性もある。いろんなことを考えないといけないので、神経戦はいつもの対局よりも体力も消耗すると思う」とコメントしていた。
午後6時、立会人の木村一基九段(49)が定刻になったことを告げると、手番の豊島九段は数回小さくうなずき反応。約2分の少考を経て封じる意思を示した。
2日目の対局は、あす25日午前9時頃から再開される。持ち時間は各8時間。ABEMAではこの対局を終了まで生放送する。
【封じ手時点での残り持ち時間】
藤井聡太王位 4時間35分(消費3時間25分)
豊島将之九段 3時間56分(消費4時間4分)
(ABEMA/将棋チャンネルより)