将棋界の早指し団体戦「第5回ABEMAトーナメント」で、本戦トーナメント出場を控えるチーム渡辺の渡辺明名人(棋王、38)、近藤誠也七段(26)、渡辺和史五段(27)の3人が集結。本戦の厳しい“荒波”を想定し、ゴムボードで急流を下るスポーツ「ラフティング」に挑戦した。
予選Eリーグでは、藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖、20)率いる「チーム藤井・スリーカード」、厳しいエントリートーナメントを勝ち抜いてきた「チーム下克上」に勝利し、1位通過を果たした。しかし喜びも束の間、目前に迫る本戦では更なる混戦が予想されている。そこでさらにチーム力を高めるべく、チーム渡辺が挑んだのは急流下りのラフティング。ウエットスーツにライフジャケット、ヘルメットと本格的な装備に身を包み、ゴムボートに乗り込んだ。
講習を受けたとはいえ、いきなりの本番に近藤七段、渡辺五段のパドル捌きは不安定。両者は左辺を任されたものの方向が定まらず、渡辺名人からは早速「お前ら、ちゃんと漕げよ!(笑い)」とゲキが飛んだ。浅く緩やかな川の流れから、徐々に波も景色も険しくなっていく。心をひとつにバランスを保ち、「AKIKO」、「RYUGASE」、「FLIPPER」と名付けられた難所を次々にクリア。想像以上の水しぶきに、3人とも全身ずぶ濡れになったが、大波に揉まれるたびにボートからは大笑いの声が上がっていた。
渓谷の先に目をやった渡辺名人は、「飛び降りてる人いるよ!?」。さらに精神力を鍛えるため、チーム渡辺も高さ7メートルの岩から川へのダイブに挑戦し、近藤七段、渡辺五段は「本戦でも活躍するぞ!」と決意を込めて飛び込んで見せた。
スリル満点のラフティングを満喫した3人の表情は、何とも晴れやか。ファンからも「お三方とも少年のような顔で楽しまれてましたね」「面白すぎて泣いたw」「めちゃくちゃ楽しそう!」「チーム糸谷…ではないのねw」「名人絶好調だなw」「名人は何でも楽しんでやっているね」と多数の反響の声が寄せられていた。
最後は、渡辺名人が「本戦の荒波を乗り越えるイメージ出来ましたね」と呼びかけると、近藤七段も「勢いつきましたね!今年こそ優勝したいですね!」と悲願の優勝を見据えた。充実感に満ちた3人は「優勝目指しましょう!マンモス!」と声を合わせて必勝を誓った。
◆第5回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名を漏れた棋士がトーナメントを実施、上位3人がチームとなり全15チームで戦う。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選リーグ、本戦トーナメント通じて5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)