将棋の永瀬拓矢王座(30)に豊島将之九段(32)が挑戦する第70期王座戦五番勝負は9月13日、愛知県名古屋市「名古屋マリオットアソシアホテル」で第2局の対局を開始した。開幕局は挑戦者の豊島九段が先勝。永瀬王座が追いつくか、豊島九段がリードを広げるか。注目だ。
永瀬王座は8時44分頃、濃紺のスーツに鮮やかな水色のネクタイを合わせたスタイルで対局場に入室。盤の前に座ると、静かに目を閉じ集中力を高めていた。一方、挑戦者の豊島九段は同46分頃、和服に身を包み引き締まった表情で着座した。
永瀬王座は2009年10月に四段昇段。竜王戦1組(1組:5期)、順位戦A級(A級:2期)。タイトルは叡王1期、王座3期の計4期で、棋戦優勝は2回。将棋に対するストイックな姿勢から「軍曹」と呼ばれ、研究量ではプロの中でも1、2を争うと言われている。王座戦は2018年度に中村太地王座(当時)に3-0で勝利。以降、久保利明九段、木村一基九段の挑戦を退けてきた。4連覇を目指す今期の挑戦者は強敵・豊島九段。後手番の本局ではどのような作戦を用意しているか。
豊島九段は2007年4月に四段昇段。竜王戦1組(1組以上:9期)、順位戦A級(A級以上:6期)。タイトルは通算6期、棋戦優勝は5回。今期の王座戦は近藤誠也七段(26)、丸山忠久九段(51)、木村一基九段(49)、挑戦者決定戦で大橋貴洸六段(29)に勝利して2014年以来2度目の五番勝負に上り詰めた。平行して挑戦していた王位戦七番勝負は藤井聡太王位(竜王、叡王、王将、棋聖、20)に退けられたが、王座奪取に向けてより一層の集中力を高めている。
第1局は、永瀬王座の先手番で角換わりの出だしから、終盤の激しい攻防戦を豊島九段が制した。4連覇を狙う永瀬王座が第2局で追いつくか、本局先手番で2014年以来2度目の王座挑戦から初奪取を狙う豊島九段が突き放すか。持ち時間は各5時間。ABEMAではこの対局を終了まで生放送する。
(ABEMA/将棋チャンネルより)