ガンダムシリーズの新作『機動戦士ガンダム 水星の魔女』は、MBS・TBS系で放送されていたTVアニメです。2022年10月に第1クールが放送され、続編となる第2クールは2023年4月9日〜7月2日まで放送されました。TVアニメのガンダムシリーズとしては『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』以来、5年ぶりの新シリーズになります。
作品のキャッチコピーは「その魔女は、ガンダムを駆る。」で、ガンダムTVシリーズ初の女性主人公となります。『水星の魔女』でシリーズ構成と脚本を務めるのは、『コードギアス 反逆のルルーシュ』でシリーズ構成・脚本を手掛けた大河内一楼氏です。
この記事では『水星の魔女』のオープニングやエンディングなどの主題歌情報(アニソン情報)をまとめています。
目次
- アニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』とは?主題歌は毎クール変わる?
- アニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』第2クールOP主題歌「slash」
- 第2クールOP主題歌の歌手・yamaさんとは?
- アニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』第2クールED主題歌「Red:birthmark」
- アニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』第2クール挿入歌「宝石の日々」
- 第2クールED主題歌&挿入歌の歌手アイナ・ジ・エンドさんとは?
- アニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』第1クールOP主題歌「祝福」
- 第1クールOP主題歌の歌手・YOASOBIとは?
- アニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』第1クールED主題歌「君よ 気高くあれ」
- 第1クールED主題歌の歌手・シユイさんとは?
- 8月6日の『水星の魔女』イベントに主題歌アーティストが出演!
- まとめ
アニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』とは?主題歌は毎クール変わる?
TVアニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』は、日本を代表するロボットアニメであるガンダムシリーズの最新作です。巨大な経済圏を構築した「A.S.(アド・ステラ)122」という架空の時代が舞台になっていて、モビルスーツ産業最大手のベネリットグループが運営する「アスティカシア高等専門学園」に、主人公のスレッタ・マーキュリーという少女が編入してきて物語が動き出します。
『水星の魔女』の第1クールは、2022年10月〜2023年1月8日まで放送されました。第2クール(Season2)は、2023年4月9日から放送中です。第2クール初回となる第13話で、オープニング・エンディングとも一新され、新たな楽曲が披露されました。
なお『水星の魔女』第1クールの本放送が始まる前に、物語の前日譚である「PROLOGUE(プロローグ)」が配信されました。「PROLOGUE」ではオープニング主題歌はなく、ボーカルなしのインストゥルメンタル楽曲がエンディングに使用されました。
アニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』第2クールOP主題歌「slash」
『水星の魔女』Season2(シーズン2)のOPテーマは、yama(ヤマ)さんの「slash」です。「slash」は重厚感溢れるロックサウンドと、yamaさんの感情むき出しの歌声がマッチングした楽曲で、これまでのyamaさんのイメージを覆す一曲になっています。
yamaさんはOPテーマの「slash」について、『水星の魔女』の主人公であるスレッタ・マーキュリーが抱える弱さや内向的な一面をイメージして表現したといい、「周囲の思惑や世界の真実が明らかになっていった時、主人公が何を大切にし、地に足をつけ、進んでいくのか。迷いながらであったとしても覚悟を決められるようにという想いをこめています」とコメントしています。
第2クールOP主題歌の歌手・yamaさんとは?
yamaさんは、SNSを中心にネット上で注目を集めている新世代シンガーです。2018年からボーカロイド(ボカロ)楽曲のカバーを投稿し、歌い手として音楽活動を開始しています。顔を出さないアーティストで、目元を仮面で隠して活動しています。顔を隠している理由は、人前に出ることに対して苦手意識を持っていて、なるべく視線を遮りたかったからだそうです。
2020年4月に初のオリジナル楽曲「春を告げる」をリリースすると、SNSを中心に話題となり、YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」で披露したパフォーマンスが大きな反響を呼びました。2022年10月には、「春を告げる」の作曲家・くじらさんと約2年ぶりにタッグを組んだ楽曲「色彩」がアニメ『SPYxFAMILY(スパイファミリー)』第2クールのエンディング主題歌に起用されています。
yamaさんは自身の楽曲が『水星の魔女』の主題歌を担当することについて、「素晴らしい作品に関わらせて頂き本当に嬉しく思います。Season1も拝見しましたが、Season2も楽しみにしています。大人気のガンダムシリーズ作品の中で自分の楽曲が流れることはとても光栄です」と綴っています。
これまでにyamaさんが担当したアニメ作品のタイアップとしては、『王様ランキング』第1クールエンディング主題歌の「Oz.」、『2.43 清陰高校男子バレー部』のオープニング主題歌「麻痺」があります。
アニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』第2クールED主題歌「Red:birthmark」
『水星の魔女』Season2のEDテーマは、アイナ・ジ・エンドさんの「Red:birthmark」(レッド バースマーク)です。『水星の魔女』Season2の初回放送にあたる第13話にて、楽曲が解禁されました。エンディング映像では、ドレス姿のスレッタのダンスシーンが描かれています。
「Red:birthmark」は、人気のスリーピースバンド・凛として時雨(りんとしてしぐれ)のギター&ボーカル担当のTK(ティーケー)さんが作詞・作曲・プロデュースを手掛けた楽曲です。アイナさんのハスキーでエモーショナルな歌声と、TKさんの研ぎ澄ましたサウンドが印象的なロックナンバーです。
アイナさんは『水星の魔女』のED楽曲「Red:birthmark」についてのコメントで、「自分の中に色んな葛藤が生まれていく中で、打ち勝っていかないと生きていけない瞬間があります」と語り、TKさんに提供してもらった「Red:birthmark」からは「そんな痛みと共存しながらも立ち向かっていく強さを、ひりひりと感じました。自分の中にある少女性と淀みを呼び覚まして、声にぶつけてみました」と綴っています。
アニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』第2クール挿入歌「宝石の日々」
第2クール最終話(第24話)の終盤に流れた挿入歌は「宝石の日々」です。「宝石の日々」を歌っているのは、第2クールのEDテーマ「Red:birthmark」と同じくアイナ・ジ・エンドさん。ゆったりとした曲調で、優しく語りかけるような歌声は「Red:birthmark」を歌っている時とはまた違う雰囲気を醸し出しています。
アイナさんは「宝石の日々」の歌唱だけでなく、作詞と作曲も行っています。アイナさんは自身のTwitterで「3月に大きい怪我をした時、おうちでずっと口ずさんでいるメロディがありました 生きてるだけでいいんだ。幸せだって心から気づいて出来た曲。水星の魔女に一つ、生を添えられていたら嬉しいです」 とコメントしています。
2023年3月に撮影中の事故でおでこを負傷して合計30針を縫ったアイナさんは、怪我をした当時「引受先がなかなか決まらない救急車の中で息がうまく続かなくて寒くて体がどんどん冷えていくのが分かりました。死にたくないって思いました」 と綴っていました。
第2クールED主題歌&挿入歌の歌手アイナ・ジ・エンドさんとは?
アイナ・ジ・エンドさんは、6人組のガールズグループBiSHの元メンバーです。アイナさんは4歳からダンスを習い始めたそうで、BiSHの楽曲の振り付けも担当。歌声は個性的なハスキーボイスが特徴的で、唯一無二の声と称されています。
アイナさんはBiSHの活動と並行してソロの音楽活動も行っているほか、ブロードウェイミュージカル『ジャニス』で主演を務めたり、ミュージカル・コメディ映画『SING/シング: ネクストステージ』の日本語吹替版で声優にも挑戦するなど、幅広い活動を行っています。
2023年春クールのアニメでは、アイナさんのソロとして『水星の魔女』のED主題歌「Red:birthmark」を歌唱し、BiSHとしてはアニメ『天国大魔境』のオープニングテーマ「innocent arrogance」を歌唱しています。なお、BiSHは2023年6月29日の東京ドーム公演をもって解散しました。
2021年1月、一発撮りのパフォーマンスを披露するYouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」において、BiSHの楽曲「オーケストラ」のピアノアレンジをアイナさんがソロ歌唱する動画が話題になりました。動画のコメントには「感情が揺さぶられる」「表現力がすごい」など賞賛の声が多く、動画の再生数は2023年7月時点で約1700万回も再生されています。
アニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』第1クールOP主題歌「祝福」
『水星の魔女』第1クールのOPテーマは、2人組の音楽ユニット・YOASOBIの「祝福」です。2022年9月16日深夜にニッポン放送のラジオ番組『YOASOBI のオールナイトニッポン』内で、「祝福」のアニメサイズが初披露されました。『水星の魔女』の第1話が放送される前の番組で、「祝福」の歌詞について説明をしてしまうと『水星の魔女』のネタバレになるとのことで、歌詞については深くは触れませんでした。
コンポーザーのAyaseさんは「祝福」を作る上で、ガンダムのことをたくさん調べたことを明かしています。「祝福」を作っている時は、自分がガンダムのコックピットに乗っているような気持ちになり、ガンダムの世界観に入り込んで作った自信作だと語っています。
ボーカルのikuraさんは「祝福」について、「孤独な世界を生きる少女の願いに、寄り添い共に闘うガンダムの思いを胸に歌わせていただきました。アニメと合わせてこの楽曲も楽しんでいただけたら幸いです」とコメントをしています。
YOASOBIの公式Twitterでは「祝福」について、「歴史ある作品の新たな1ページを共に刻む覚悟と魂を込めた1曲です。お楽しみに」と綴っています。
なおノンクレジットOP動画のほか、現在YouTubeでは『水星の魔女』の映像が流れるMVも公開されています。
また、2023年1月8日に放送された第1クール最終話となる12話では、物語のタイトル「逃げ出すよりも進むことを」が「祝福」の歌詞からつけられています。「祝福」は第2クール最終話の第24話ではED曲としても使用され、第24話のタイトル「目一杯の祝福を君に」に関しても「祝福」の歌詞のフレーズを引用したものでした。
第1クールOP主題歌の歌手・YOASOBIとは?
YOASOBIは、コンポーザーのAyaseさんとボーカルのikuraさんによる2人組の音楽ユニットです。2019年11月に公開されたYOASOBIのデビュー曲「夜に駆ける」が話題になり、国内の様々な配信チャートで1位を獲得しました。「夜に駆ける」をきっかけに人気ユニットとなり、2020年と2021年には『NHK紅白歌合戦』に出場しています。
YOASOBIは「小説を音楽にするユニット」というコンセプトで活動していて、すべての楽曲には原作となった小説が存在します。『水星の魔女』のオープニング主題歌「祝福」は、『水星の魔女』のシリーズ構成・脚本を担当する大河内一楼氏が書き下ろした小説「ゆりかごの星」をもとに制作されました。
ボーカルのikuraさんは2022年10月時点では大学4年生で、「幾田りら」名義でシンガーソングライターとしても活動しています。映画『竜とそばかすの姫』では、主人公・すずの親友役として声優に挑戦しました。
コンポーザーのAyaseさんは、2018年12月からVOCALOID楽曲の投稿する「ボカロP」として活動していました。ボカロPとしての収入はほとんどなくバイトで生計を立てていましたが、YOASOBIの「夜に駆ける」がヒットしたことで生活が一変したことを明かしています。
アニメソングとしては『水星の魔女』の「祝福」以外にも、アニメ『BEASTARS』の第2期オープニングテーマ「怪物」とエンディングテーマ「優しい彗星」を担当しています。
アニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』第1クールED主題歌「君よ 気高くあれ」
『水星の魔女』第1クールのEDテーマは、シユイさんの「君よ 気高くあれ」です。「君よ 気高くあれ」は、疾走感のあるイントロからはじまって、目まぐるしく曲調が変わる特徴的な楽曲です。シユイさんは、歌い手として動画サイトに歌ってみた動画などを投稿する活動を行っていましたが、本楽曲「君よ 気高くあれ」でメジャーデビューを果たしました。
「君よ 気高くあれ」の作詞、作曲、編曲は全てryo(supercell)さんが手掛けています。ryoさんはクリエイター集団・supercell(スーパーセル)の中心メンバーで、supercellの楽曲を手掛けたり、他のアーティストへの楽曲提供を行っています。ryoさんは、2007年から初音ミクを使用した楽曲「メルト」「ブラック★ロックシューター」などをニコニコ動画に投稿し、一躍有名になりました。supercellの他にも、音楽ユニット・EGOIST(エゴイスト)の総合監修を務めています。
ryoさんがこれまで手掛けたアニメソングで代表的な楽曲としては、『化物語』のED曲「君の知らない物語」があり、その他にも『ギルティクラウン』のOP曲「My Dearest」、『マギ』の後期ED曲「The Bravery」、『PSYCHO-PASS』前期OP曲「名前のない怪物」、『ノラガミ』のED「ハートリアライズ」、『ハーモニー』の主題歌「Ghost of a smile」などのアニメ楽曲を制作した実績があります。
第1クールED主題歌の歌手・シユイさんとは?
『水星の魔女』のEDテーマ「君よ 気高くあれ」を歌うシユイさんは、2021年1月から歌い手として、動画サイトで歌ってみた動画の投稿を開始しました。2021年の秋には、クリエイター同士が繋がれるプラットホーム「MECRE」内の歌い手募集企画で、ボカロP・jon-YAKITORYさんのフィーチャリングボーカリストに選出されています。
2022年7月にシユイさん初のオリジナルEP「思惟」をデジタルリリースし、『水星の魔女』のEDテーマ「君よ 気高くあれ」でメジャーデビューしました。シユイさんは、2022年10月11日にTwitterで「学校いってきます〜〜!」とツイートしているため、2022年時点では学生だと思われます 。
シユイさんが歌を歌うようになったのは、supercellの音楽に触れたことがきっかけだったと明かしています。supercellのryoさんが楽曲提供したデビュー曲「君よ 気高くあれ」が『水星の魔女』のEDテーマになったことについて、シユイさんは「本当に身に余る光栄です。あなたを鼓舞し、背中を押すような歌詞を、一つ残らず全て伝える気持ちで歌いました」とコメントしています。
「君よ 気高くあれ」を手掛けたryoさんは、シユイさんの歌声について「歌声を初めて聴いた時にありのままでいながら何にも囚われない、まるで七色のような歌声を持っている方だなと思いました」と綴っています。
8月6日の『水星の魔女』イベントに主題歌アーティストが出演!
2023年8月6日(日)に幕張メッセ国際展示場にて開催予定のイベント「『機動戦士ガンダム 水星の魔女』フェス ~アスティカシア全校集会~」。Season2のオープニングを担当するyamaさんの出演がすでに発表されていましたが、加えてSeason1のエンディングを歌うシユイさんと、Season2のエンディングを歌うアイナ・ジ・エンドさんが出演することが、2023年4月30日に発表されました。
「『機動戦士ガンダム 水星の魔女』フェス ~アスティカシア全校集会~」概要
まとめ
テレビアニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』はガンダムシリーズの最新作です。「A.S.(アド・ステラ)122」という巨大な経済圏を構築した時代が舞台になっています。
『水星の魔女』Season1のオープニング主題歌は、YOASOBIの「祝福」です。YOASOBIは、デビュー曲の「夜に駆ける」が大ヒットし、2020年と2021年に『NHK紅白歌合戦』に出場している人気ユニットです。Season1のエンディング主題歌は、シユイさんの「君よ 気高くあれ」です。シユイさんは「君よ 気高くあれ」でメジャーデビューした新星シンガーで、これまで多くのアニソンを手掛けたryo (supercell) さんが作詞作曲などのサウンドプロデュースを担当しています。
『水星の魔女』Season2のオープニング主題歌は、yamaさんの「slash」です。重厚感あるロックサウンドに壮大なストリングスが交わった、アニメの世界観を凝縮したような楽曲です。Season2のエンディング主題歌はアイナ・ジ・エンドさんの「Red:birthmark」で、凛として時雨のTKさんが作詞・作曲・プロデュースを手掛けています。
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