将棋の渡辺明名人(38)に六冠保持者の藤井聡太竜王(王位、叡王、棋王、王将、棋聖、20)が挑戦する第81期名人戦七番勝負第1局が4月5日、東京都文京区の「ホテル椿山荘東京」で行われ、午後6時に渡辺名人が43手目を封じ手指し掛けとした。あす6日午前9時頃に封じ手が開封され、対局が再開される。
4連覇を目指す渡辺名人に、六冠保持者の藤井竜王が初挑戦する今期の七番勝負。シリーズ開幕戦は、振り駒で渡辺名人の先手となった。年度末の2~3月に同一カードで争われた棋王戦五番勝負では“角換わりシリーズ”に。本局も渡辺名人が初手で飛車先の歩を突いたことから本局でも角換わり戦が予想されたが、用意の作戦かその後角道を止める雁木模様の一手を示した。初の名人戦登場となった藤井竜王も、角道を止めて持久戦を示唆。昨今のタイトル戦ではやや珍しくスローペースのじっくりした展開となった。
午後6時30分に立会人の中村修九段(60)が封じ手の定刻を迎えたことを告げると、手番の渡辺名人はすぐに封じる意思を示し、指し掛けとした。封じ手での形勢は互角と見られており、本格的な激しい戦いが始まる2日目の展開に大きな注目が集まりそうだ。第1局2日目は、6日午前9時頃に再開が予定されている。
持ち時間は各9時間。ABEMAではこの対局を終了まで生放送する。
【封じ手時点での残り持ち時間】
渡辺明名人 4時間59分(消費4時間1分)
藤井聡太竜王 4時間54分(消費4時間6分)
(ABEMA/将棋チャンネルより)