【MLB】ブリュワーズ5-12レッドソックス(4月23日・日本時間24日/ミルウォーキー)
173センチの体を目一杯大きく使って遠くに飛ばす。これが日本の誇る天才打者のスイングだ。レッドソックス吉田正尚外野手が「4番・レフト」で先発出場し、8回の第4打席に13試合ぶりの2号ソロ、さらに打者1巡して回ってきた同じ8回の第5打席には1イニング2本目となる2打席連発の3号満塁弾を放った。一時は打率が1割台まで落ち込み、先発起用も危ぶまれたが、今回の2発で評価もガラリ。日本のファンからも「吉田のホームランって感じ」と、メジャーにようやく本来を見せつけたと喜ぶ声も多く見られた。
コンパクトに振り抜くというよりも、ゆったり大きく。プロ野球選手としては決して大きくない吉田だが、そのスケールが大きく懐深いバッティングには世代を問わず憧れる選手も多い。メジャー挑戦1年目の今シーズン、各投手が投げ込んでくる動くボールに手こずり、ゴロアウトが続く状況が長引き、21打席連続ノーヒットという期間もあった。それでも打撃コーチのアドバイスもあり、少しずつアジャストしていくと前日までに3試合連続安打。そしてこの日は本人も「うまく体が反応してくれたと思います」と振り返るように、打席ごとに集中を高め、8回に2本塁打と大爆発した。
淀みのないフィニッシュを見れば、吉田が気持ちよく振り抜けたかどうかよく分かる。2号、そして3号とスイングした後、右手1本でバットを持って、後方に大きくフォロースルー。これがピタッと決まっている時は、会心の当たりが出ている。特に3号満塁弾では、ホームランの余韻を楽しむほどの確信歩き。フィニッシュもいつも以上に華麗に決まった。
NPB時代から吉田のバッティングを見続けていたファンからすれば、メジャーでようやく見られた本来のフィニッシュは感慨深い様子。天才的な打撃センスを誇る打者だけに、これからまだまだ期待ができる。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)





