【MLB】エンゼルス8-7アスレチックス(4月27日・日本時間28日/アナハイム)
速球だけなら打てる。変化球だけでもなんとかなる。ただし両方混ぜられたら、打者は降参するしかない。エンゼルス・大谷翔平投手が「3番・投手」で先発出場し、投手として6回を投げ3安打5失点8奪三振と粘り、今季無傷の4勝目を挙げた。特に大乱調となった4回以外の5イニングは、出した走者が死球の1人だけでノーヒットとほぼ完璧。支えになったのは、今季最速101.2マイル(162.9キロ)を計測したストレートと、大きく横の曲がるスイーパーだ。
【映像】速球とスイーパーのコンビネーションに打者も「なんだよ、これ!」
メジャーの剛腕投手には、常時100マイル(161キロ)のストレートを投げ込ものが多数いる。独特なフォームから大きく曲がったり、急激に落下したりする変化球の持ち主もいる。ただし、大谷のようにストレートと変化球の両方を、メジャー屈指のレベルで備えている選手は数少ない。
4回、この日6個目の三振を奪ったアスレチックス・ケンプの打席の内容はこうだ。1球目から力を込めてストレートを投げ続けると100マイル前後を連発。すると3球目、さらに力を入れて投げ込んだストレートは今季最速、さらにメジャーでの自己最速に迫る101.2マイル(162.9キロ)を計測した。力自慢の投手であれば、このストレート一本槍で打者をねじ伏せにいくところだろう。ところが大谷は違う。カウント1-2と追い込んでから投げ込んだのは、左打者にとっては外角のボールゾーンから入ってくる。大谷が決め球として使うことで日米の野球ファンの間でも急激に認知度を高めた新球種だが、これが外角高めに決まると、ケンプはあえなく三振に倒れた。
この後のシーンがなんとも印象的だ。マウンド上で淡々とする大谷に対して、ケンプはベンチに戻りながら「もう!なんだよ、これ!」といわんばかりの表情。速球投手、変化球投手どちらか一方は見慣れていても、同じ打席で両方のタイプの投手が襲いかかってくるのだから、たまったものではない。攻略不可能ともいれるコンボが決まり続ければ、投手・大谷の白星は少々の援護さえあれば、みるみる増えていく。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)
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