将棋の順位戦A級1回戦が6月14日に行われ、豊島将之九段(33)と稲葉陽八段(34)が午前10時から対局を開始した。昨期は藤井聡太名人(竜王、王位、叡王、棋王、王将、棋聖)が最年少名人となり、今期は藤井名人に挑戦する棋士を決める戦いに。注目の開幕戦は関西を代表する実力者同士の対戦となった。
【中継】第82期 順位戦 A級 1回戦 豊島将之九段 対 稲葉陽八段
豊島九段は2007年4月に四段昇段。竜王戦2組(1組以上:9期)で、順位戦はA級以上が7期ある。タイトルは竜王2期、名人1期など計6期獲得し、棋戦優勝も5回ある。2019年には史上4人目となる「竜王・名人」にもなった。語り口調は物静かなことも多いが、将棋は綿密な研究をベースに序盤から積極的な指し手を展開することも多い。藤井名人が七冠を保持する中、一角を切り崩す候補として名が挙がる。
稲葉八段は2008年4月に四段昇段。竜王戦1組(1組:7期)で、順位戦のA級も7期目。タイトル経験はないが、2017年に名人戦七番勝負に出場した経験を持ち、棋戦優勝も2回ある。安定した力を発揮する居飛車党で、各棋戦の上位の常連。こちらもいつタイトル戦に出場してもおかしくない地力の持ち主だ。
名人位は、藤井名人が前名人の渡辺明九段(39)を下して、史上最年少20歳10カ月で獲得。同時に羽生善治九段(52)以来となる七冠も達成した。残す王座を獲得し八冠独占を期待する声も多い中、名人位を含め、どのタイトルをどの棋士が切り崩すのかも注目ポイントになっている。
持ち時間は各6時間で、先手は豊島九段。ABEMAではこの対局を終了まで生放送する。
(ABEMA/将棋チャンネルより)