行き先はボールに聞いてくれ!藤浪晋太郎、覚醒&躍動の秘訣 相棒捕手が全球種で毎回同じところに構えている件
【映像】藤浪晋太郎を相手に毎回同じところに構える捕手

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【MLB】レッドソックス10-3アスレチックス(7月8日・日本時間9日/ボストン)

 アスレチックスの藤浪晋太郎投手が8回にリリーフで登板し、1回を被安打1、無失点1奪三振と好投した。自慢のストレートは最速102マイル(164.1キロ)を計測。この日10得点と好調だったレッドソックス打線を力でねじ伏せるように、160キロ台を連発した。開幕当初は絶不調で、わずか登板4試合で先発からリリーフに配置転換されたが、直近5試合は無失点と好調。強豪チームへのトレードもうわさされるほどになったが、藤浪の覚醒と躍動の秘訣は、相棒捕手の構えにもありそうだ。

【映像】藤浪晋太郎を相手に毎回同じところに構える捕手

 藤浪の課題と言えば制球。NPB時代から好投したかと思えば突如として乱調となり、四死球を連発、その後に痛打を食らってKOというシーンも多かった。メジャー挑戦1年目からも同様のシーンが見られ、リリーフに回ってからも相手打者に死球を当ててしまい、騒然となることもあった。ただ最近では四死球の数もぐっと減り、160キロ台の速球を軸に相手打者を威圧するような好投が続く。マウンド上で不安そうにしていた姿は全くなく、今や躍動感すらある。

 投手コーチからのアドバイスによって復調のきっかけをつかんだとされる藤浪だが、相棒となる捕手の工夫もありそうだ。今回バッテリーを組んだのはランゲリアーズだったが、藤浪が投げる直前を見ると、ほぼ毎回真ん中高め付近にミットを構えている。17球のうちストレートが12球、スプリットが4球、スイーパーが1球だったが、カウントや球種に関係なく、いつもそこに構える。藤浪もそこに狙っているのか、それとも最初の目印にしているだけか、違和感なく思い切り投げ込むとボールは外角、内角とほどよく散れて相手打者にとっては厳しい球になっている。

 コーナーぎりぎりを狙って投げきれないのであれば、むしろ毎回同じところに目標を置き、そこから勝手にずれていくことを利用する。実に藤浪にはぴったりのリードかもしれない。
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