「自分はすごい」なのに「ストレスに敏感」 自己愛性パーソナリティ障害を克服することの難しさ
精神科医・府中こころ診療所の春日雄一郎理事長は、「自己愛性パーソナリティ障害の患者は“自覚”を持たないことが多い」と語る。
春日氏は、自覚しにくい理由はいくつかあると前置きしたうえで、「自分はすごい」「自分よりも相手が下だ」と思っている点を挙げた。自分より下の人の意見を聞こうとはなかなか思わず「そういう謙虚さを持ちづらいというところが第一点」。
さらに「ストレスにはすごい敏感で、繊細な面がある方が非常に多いと言われる。そうすると、それに直面することを避ける点においても、なかなか(他人の意見を)聞くことは難しい」と自己愛性パーソナリティ障害を克服することの難しさを訴えた。
たかしさん・かおりさんのケースについては「自覚するまでが一番大変。いろんな経験があった上で、自覚して受け止めたのがすごく貴重なことで、大きな一歩だと思う」と称賛。
一方で、自己愛性パーソナリティ障害の人は“ストレスに敏感”という点において「大きな出来事がないと(自覚を促すことは)なかなか難しい」とも指摘する。
また、自覚を促そうにも、“人格”を指摘すると、より拒否反応が強くなってしまう。そのため、人を傷つけたり見下してしまう“行動”が良くないという指摘をしていくのが大事ではないか、と提言した。
(『ABEMA Prime』より)
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