【第105回全国高校野球選手権記念大会】英明6-7智弁学園(1回戦・第2日・第1試合・甲子園)
聖地を覆う分厚い雲の切れ間から、鮮やかな光が差し込んだ。第105回全国高等学校野球選手権記念大会(主催:朝日新聞社、日本高等学校野球連盟)の第2日目が7日、阪神甲子園球場で行われた。第3試合では英明の鈴木昊(そら)選手(2年)が接戦を抜け出す勝ち越しタイムリー。英明を応援するファンからは大きな歓声が上がった。
5回表、英明は2死走者一、三塁のチャンス。前の打者、9番・下村健太郎選手(3年)が同点に追いつくタイムリーヒットを放ち、ベンチは沸き返っている。一気に勝ち越したいこの場面、打席には2年生の鈴木が入った。鈴木は第1打席でセンター前へヒットを放っている。智弁学園3番手投手の中山優月選手(3年)が投じた4球目、鈴木は真ん中高めに浮いた141キロのストレートをレフト方向へ運び、これが逆転の2点タイムリーツーベースとなった。同点に追いついた直後の決勝タイムリー、またもベンチは大騒ぎ、甲子園球場の大観衆も大きな拍手を送った。
追いつき、追い越した白熱の展開。配信を観ながら応援していたファンからは「きたああああ!!」「ないす!」「逆転!」「激アツすぎる!!!」と熱気の籠ったコメントが送られ、また懸命に追い付こうとした英明の外野陣には「レフトも惜しかったな」「思ったより伸びたのかな」「智弁学園応援してる」との声も上がるなど、両校の選手へエールが寄せられていた。
2年生ながらチームの主役、鈴木昊(そら)が厚い雲を切るようなタイムリーヒット。現地は大歓声、SNSや配信でも多数のファンが熱狂したシーンだった。
なおこの試合は9回裏に智弁学園が1点差を追いつく白熱の展開。延長タイブレークとなった10回裏、英明はサヨナラスクイズを決められ惜敗した。接戦を落とす結果となったものの、2年生の鈴木が掴んだチャンスにより英明は智弁学園を終始圧倒。大きな爪痕を残した鈴木は、秋からの新生チームで新しい“そら”の景色を描くはずだ。
(画像提供:バーチャル高校野球)
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