【第105回全国高校野球選手権記念大会】土浦日大 0-2 慶応(準決勝・第13日・第2試合・甲子園)
神奈川代表・慶応と茨城代表・土浦日大の関東勢対決となった大会13日目、準決勝・第2試合は息詰まる投手戦となったが、実に103年ぶりに準決勝に駒を進めた慶応の頼れる主将、大村昊澄選手(3年)の執念タイムリーが試合を決めた。
この試合は、2回裏の2死二塁という場面で慶応の2年生エース・小宅雅己選手がタイムリーツーベースを放ち、1点を先制。その後も、アルプスの大声援を受けて幾度となく攻撃を仕掛けていくが、大会初戦から無失策で勝ち上がってきた土浦日大、3回途中からマウンドに上がった藤本士生選手(3年)の前に守備からリズムを作られ、何度もそのチャンスを生かせなかった。
しかし、再び試合が動いたのは、1対0と慶応リードで迎えた6回裏。先頭の6番・渡辺憩選手(3年)がレフトフェンス直撃の特大ツーベースヒットで出塁すると、続く7番・福井直睦選手(3年)が送りバントを決め、1死三塁と追加点のチャンスを掴む。ここで打席に立ったのは、慶応野球部をまとめる主将の8番・大村だ。
1-1から藤本が投じた3球目に対してスクイズを試みるも失敗し、これは三塁線にファウル。少し嫌な雰囲気が漂った甲子園だったが、部員106人から全幅の信頼を寄せられる大村は、ここからが落ち着いていた。
追い込まれてからの4球目スライダーをきっちり見極め、2-2からは、3球連続ファウルで粘る。そして続く8球目、チェンジアップに上手く反応すると、センター前へ執念のヒットを放ち、喉から手が出るほど欲しかった2点目を挙げた。
このシーンに、ファンからは「打撃がいいからスクイズいらない」「しぶとい」「いい粘り」などと反響のコメントが続々。結局、試合はこのまま2対0で慶応が逃げ切り、1916年の第2回大会以来、107年ぶりの優勝に王手をかけた。
歴史に新たなページを刻んだ試合後、慶応の森林貴彦監督はインタビューに応じ、大村がマークした2点目に関して、「今日は9番と8番が1点ずつ取って、キャプテンが打つとウチのチームは盛り上がりますし、会心の一打だったんじゃないかと思います」とコメント。チームを勢いづけたキャプテンの一打に対し、感謝を示していた。
(画像提供:バーチャル高校野球)
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