将棋の藤井聡太JT杯覇者(竜王、名人、王位、叡王、王座、棋王、王将、棋聖、21)が11月19日、日本シリーズJTプロ公式戦の決勝戦で糸谷哲郎八段(35)と対局を開始した。藤井JT杯覇者の連覇か、糸谷八段の初優勝か。振り駒の結果、先手は藤井JT杯覇者に決まった。
【中継】藤井JT杯覇者VS糸谷八段 注目の決勝戦(生中継中)
藤井JT杯覇者は、2016年10月に四段昇段。第36期竜王(1組以上:3期)、第81期名人(A級以上:2期)。2023年度は初挑戦した名人戦七番勝負と王座戦五番勝負に勝利し、前人未踏の“八冠制覇”を達成した。前年大会では最年少の20歳4カ月で優勝。2011年、小学3年当時に同こども大会優勝も飾った思い出の大会で、史上初プロ公式戦との“ダブル優勝”の快挙を達成した。タイトル獲得数は19期、棋戦優勝は9回。JT杯覇者として臨む今期は、初戦で菅井竜也八段(31)に勝利。準決勝では王座戦五番勝負で激闘を繰り広げた永瀬拓矢九段(31)を破り、再び決勝の舞台に戻ってきた。狙うは連覇。絶対王者の戦いぶりに注目したい。
糸谷八段は、2006年4月に四段昇段。竜王戦2組(1組以上:8期)、順位戦B級1組(A級:5期)。獲得タイトルは竜王1期で、棋戦優勝は新人王戦1回。本棋戦は3年連続6回目の出場で、初戦から広瀬章人八段(36)、豊島将之九段(33)、準決勝では渡辺明九段(39)と強豪を次々に破り初の決勝戦へ駒を進めた。棋界屈指の早見え早指しとあり、短い持ち時間のJT杯初優勝にも大きな期待が寄せられている。
両者の対戦成績は、藤井JT杯覇者の6戦全勝。しかし、糸谷八段は今期のJT杯で「糸谷ワールド」全開の指し回しを見せており、この大舞台でも用意されているであろう“対藤井作戦”は必見だ。
JTプロ公式戦は前年覇者、タイトルホルダー、賞金ランキング上位者から12人が選出されるトップ棋士たちによるトーナメント戦。持ち時間は各10分、切れたら1手30秒未満、各5分の考慮時間。ABEMAではこの対局を終了まで生放送する。
(ABEMA/将棋チャンネルより)