アニメ「薬屋のひとりごと（くすりやのひとりごと）」は、2023年10月より日本テレビ系にて連続2クールで放送された作品。薬学の知識を持つ少女・猫猫（まおまお）が、宮中の難事件を鮮やかに解決していく後宮謎解きエンタテインメントです。
▶羅漢とともに碁を打つ鳳仙 24話
▶鳳仙と羅漢の悲しい恋が明らかに 23話
▶歌いながら碁石を並べる鳳仙 18話
原作は、小説投稿サイト「小説家になろう」にて日向夏氏が発表している同名のライトノベルをもとに、ヒーロー文庫・イマジカインフォスより出版された書籍。スクウェア・エニックスと小学館から発行されている2種類のコミカライズも含め、シリーズ累計3300万部を突破する注目作です。
この記事では、2025年に第2期が放送されるアニメ「薬屋のひとりごと」に登場する妓女・鳳仙（ふぉんしぇん）をピックアップします。原作で身請けされたエピソードの話数や、軍師・羅漢（らかん）や猫猫との関係について解説します。
目次
- 「薬屋のひとりごと」とは
- アニメ「薬屋のひとりごと」鳳仙の基本情報
- 鳳仙が身請けされるのは何話？
- 鳳仙と薬屋・猫猫の関係は？
- まとめ
「薬屋のひとりごと」とは
アニメ「薬屋のひとりごと」は、毒と薬を愛する少女・猫猫が、架空の大国の後宮を舞台に、持ち前の知識で謎を解く、爽快なストーリーです。
猫猫は最初、帝の寵妃たちが住まう後宮の下女として働いていました。その宮中で、まことしやかに囁かれていたのが、生まれたばかりの御子とその母親である妃が呪われたという噂。しかし、猫猫は持ち前の薬学の知識を使い、呪いの謎を解明しました。救われた妃と美形の宦官・壬氏（じんし）に目をかけられた猫猫は、毒見役を務めながら、宮中の事件解決役としても活躍していきます。
アニメ「薬屋のひとりごと」鳳仙の基本情報
鳳仙は、主人公・猫猫が出仕前に暮らしていた花街にある妓楼・緑青館の妓女です。感染症である梅毒の重症患者で、緑青館にある病人用の離れにて療養しています。緑青館で育った猫猫とも縁があり、現在も猫猫の養父・羅門（るぉめん）が診察し、猫猫も鳳仙に薬を届けています。
鳳仙の基本情報【プロフィール】
■名前 鳳仙
■年齢 四十路近く
■特技 囲碁・象棋（シャンチー／しょうぎ）
ストーリー登場時点の鳳仙は、梅毒の症状が進み、ほぼ寝たきり状態です。アニメ第18話（スクウェア・エニックス版コミック6巻第29話）では、骨が浮き出るほどやせた鳳仙が、歌を口ずさみながら、寝台に碁石を並べる姿が描写されていました。病状は深刻で、記憶や知性へ大きな影響が出ているほか、腫瘍は全身に広がり皮膚にも多数の発疹が見られます。
かつて鳳仙は、囲碁や象棋の強い妓女として名を馳せていました。現役時代、鳳仙が禿として面倒をみていた梅梅（めいめい）は、現在は店の看板妓女に。梅梅が象棋・囲碁を嗜み、知性派妓女として人気を博しているのも、鳳仙やその客人の影響を受けたからと考えられます。
梅梅は鳳仙を現在もたびたび見舞っており、アニメ18話では「大姐（ねえさん）今日は具合よさそうね」と話しかけています。また、第8話では、梅梅に言われて猫猫も鳳仙がいる離れを訪れるシーンが描かれました。
▶風呂での会話から離れを訪れた猫猫 8話
▶歌いながら碁石を並べる鳳仙 18話
鳳仙の基本情報【声優】
鳳仙の声を担当するのは、桑島法子（くわしま ほうこ）さんです。代表作には「犬夜叉」の珊瑚役、「神風怪盗ジャンヌ」の日下部まろん：怪盗ジャンヌ役などがあります。
アニメ声優の他に洋画の吹き替え、朗読ライヴ、さらに声優と並行してアーティストとしても長年活動されています。
鳳仙が身請けされるのは何話？
鳳仙の身請け話は、原作小説では2巻第20話「鳳仙花と片喰」にて綴られました。スクウェア・エニックス版コミックでは、前中後編として8巻37話から39話にかけて、小学館版コミックでは7巻第27話に描かれています。大元である「小説家になろう」のWeb小説では、鳳仙の身請けの話はありません。アニメでは第24話で描かれました。
小説版も2つのコミカライズも、ストーリーは同じです。軍部の最高幹部・羅漢は、猫猫との約束により、緑青館の妓女を1人身請けすることになりました。いざ、その相手を選ぼうとするも、他人の顔が判別できない羅漢にとっては、どんな美女も碁石と同じ。決めかねる羅漢でしたが、窓の外から響いた歌声に表情が一変。離れにて養生する鳳仙のもとに辿り着きます。
▶猫猫との象棋勝負にニコニコの羅漢 23話
▶生きていた鳳仙を見つける羅漢 24話
梅毒を患う鳳仙を、羅漢が身請けした理由とは？
鳳仙と羅漢には浅からぬ縁があります。2人は過去に、何年も囲碁と象棋の対局をし、お互いに憎からず想っていた仲でした。鳳仙の身請け話が出たころに、2人は一夜を過ごし、鳳仙は子どもを身ごもります。そんななか、鳳仙の妊娠を知らない羅漢が地方への遊説を命じられ、そのまま離れ離れになってしまいます。
鳳仙は妊娠により身請け話が破談となったことで緑青館とともに評判を落とした末、夜鷹（街娼）のように客を取るなかで梅毒に感染。羅漢と連絡がつかないまま、鳳仙の病状は完治の見込みがないほど進行します。羅漢は3年の遊説後、鳳仙に会おうと緑青館を訪ねるも、やり手婆に門前払いされました。そして、鳳仙と羅漢はすれ違ったまま、月日が流れていきました。
羅漢はずっと鳳仙は死んだものと思っていました。しかし、身請けする妓女を決めるときに鳳仙が生きていると知り、迷わず鳳仙を選びました。
鳳仙と薬屋・猫猫の関係は？
猫猫は、鳳仙が妓女をしていた緑青館で育ちました。養父・羅門が緑青館の中にある薬屋を営んでいることもあり、幼い猫猫は何年も療養中の鳳仙に接していました。
アニメ18話（原作小説2巻８話）でも、猫猫は実家に帰省した折、緑青館にいる鳳仙へ薬を届けに行っています。そのときに、鳳仙の病状が軽いころは、猫猫は鳳仙に毛嫌いされ追い払われていたと回想していました。また、猫猫は自分と鳳仙が他人ではないことを確信しています。
鳳仙と羅漢の間に生まれたのは猫猫
鳳仙は、羅漢との間に授かった子どもを無事に出産しています。それが主人公の猫猫です。猫猫も心身を病む鳳仙が実母であり、しばしば緑青館を訪れる羅漢が実父であることを知っていました。
鳳仙は過去に、音沙汰のなくなった羅漢に対して、自分と幼い子どもの指を添えた文を送っていました。そして、猫猫の小指は若干歪んでいて、刃物を持つ妓女が幼少期の猫猫に迫る悪夢が描かれていることからも、鳳仙が指を切った子どもが猫猫だとわかります。
羅漢は、鳳仙が自分の子を産んだことを知りませんでした。遊説から帰ってきた後で文に付いていた干からびた指を見て、その事実を知ります。その後、花街で幼い猫猫を見たとき、猫猫の小指が歪んでいること、そして鳳仙を見たときと同じように顔を認識できたことから、羅漢はひと目で猫猫が我が子だと気づきました。
娘が緑青館で育てられていることを知り、羅漢は猫猫の身請けを何度もやり手婆に頼んでいました。そのため、猫猫を身請けに近い形で侍女にした壬氏に嫉妬して、たびたびちょっかいをかけています。猫猫との象棋対局でも、猫猫が負ければ羅漢の子になることを条件にしていました。
まとめ
鳳仙は、アニメ24話（原作小説2巻第20話）にて、羅漢に身請けされる妓女です。囲碁の強さで名の売れた才女でしたが、梅毒により妓女を引退。猫猫から薬を受け取りながら、緑青館で療養していました。
後宮だけでなく、緑青館のキャラクターにも着目しながら、猫猫たちの活躍を応援していきましょう。
(C) 日向夏・イマジカインフォス／『薬屋のひとりごと』製作委員会
アニメ『薬屋のひとりごと』放送回一覧（動画リンクつき）
| 話数 | サブタイトル（タップで動画へ） | 見どころ |
|---|---|---|
| 1 | 猫猫 | 猫猫の正義感が幼子を救う |
| 2 | 無愛想な薬師 | 媚薬の出来はバッチリ!? |
| 3 | 幽霊騒動 | 奇行の裏の真実に気づく猫猫 |
| 4 | 恫喝 | ガチギレ猫猫のマジビンタ！ |
| 5 | 暗躍 | そばかすを落とした猫猫の顔 |
| 6 | 園遊会 | 「これ、毒です」猫猫が本領発揮 |
| 7 | 里帰り | 高順の前で素が出てしまう壬氏 |
| 8 | 麦稈 | 「一夜の対価」に壬氏、硬直 |
| 9 | 自殺か他殺か | 猫猫の死生観、壬氏の懊悩 |
| 10 | 蜂蜜 | 変態に追い詰められる猫猫 |
| 11 | 二つを一つに | 阿多妃の過去が明らかに |
| 12 | 宦官と妓女 | 猫猫、指先だけならお触りOK |
| 13 | 外廷勤務 | 官女とのドロドロバトル |
| 14 | 新しい淑妃 | 「女の園の秘術」を教授 |
| 15 | 膾 | 曲者な軍師・羅漢が来た！ |
| 16 | 鉛 | 鍵の開かないタンスの謎 |
| 17 | 街歩き | 妓女の価値を下げる方法 |
| 18 | 羅漢 | 猫猫と羅漢の関係が明らかに |
| 19 | 偶然か必然か | 命を守るため、猫猫が走る |
| 20 | 曼荼羅華 | 壬氏が飲む薬の効果 |
| 21 | 身請け作戦 | 隙あらば嫉妬する壬氏 |
| 22 | 青い薔薇 | 羅漢の目に映る人々 |
| 23 | 鳳仙花と片喰 | 妓女・鳳仙と羅漢の悲恋 |
| 24 | 壬氏と猫猫 | 壬氏の頭突きを食らう猫猫 |
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