アニメ「薬屋のひとりごと(くすりやのひとりごと)」は、花街で生まれ育った薬師の少女が、後宮の難事件を次々と解決していく後宮謎解きエンタテインメント。シリーズ累計発行部数3800万部を突破した同名小説を原作とするTVアニメです。
▶純情を弄ばれた壬氏、渾身の頭突き 24話
▶“男でなくす薬”を飲んでいた壬氏 20話
▶猫猫を抱きしめ、涙を流す壬氏 11話
第1期は2023年10月21日より日本テレビ系放送局にて全国放送され、2025年1月10日から第2期が放送予定です。
本記事では、アニメ「薬屋のひとりごと」に登場するメインキャラクターの1人であり、主人公・猫猫(まおまお)と深く関わる人物・壬氏(じんし)について解説。年齢や性別、声優などの情報をまとめました。さらに、壬氏の正体や、母親は誰なのかについても触れていきます。
目次
- アニメ「薬屋のひとりごと」とは
- アニメ「薬屋のひとりごと」壬氏の基本情報!声優や年齢など
- 暗殺疑惑、手がかりのやけど…探偵のような壬氏の仕事とは?
- 壬氏の正体は?
- 壬氏の母親は?
- 上司と部下?恋人?壬氏と猫猫との関係は?
- アニメ「薬屋のひとりごと」壬氏のまとめ
アニメ「薬屋のひとりごと」とは
原作は、ヒーロー文庫(主婦の友社)から出版されている、日向夏氏による同名小説です。小説を原作として「月刊サンデーGX(小学館)」と「月刊ビッグガンガン(スクウェア・エニックス)」の2つの漫画雑誌にてコミカライズもされています。また、原作小説の9巻・11巻・12巻には限定特装版があり、作者書き下ろしのドラマCDが付属しています。
物語の舞台は、大陸の中央に位置するとある大国の後宮。女をしていた薬師の少女・猫猫は、帝の御子や妃が次々に弱っていくという事件に関わることに。それを目ざとく見つけた美形の宦官(かんがん)・壬氏に数々の面倒事を押し付けられながら、猫猫は医学の知識をもって後宮で起こるさまざまな陰謀や噂を解明していきます。
アニメ「薬屋のひとりごと」壬氏の基本情報!声優や年齢など
アニメ「薬屋のひとりごと」に登場する壬氏は、後宮を取り仕切る、強い権力を持った宦官です。「天女」と謳われるほどの美貌を持ち、男女問わず魅了する容姿をしています。
一方、その美しい見た目とは裏腹に、したたかで腹黒な一面も持ち合わせています。猫猫を毒見役に抜擢するときには、わざわざ大勢のそばかすの下女を呼んで猫猫を罠に陥れるという、手の込んだ方法で半ば強引に指名しました。
そんな壬氏ですが、後宮を取り仕切る宦官として、妃や女官たちの前では穏やかな態度と丁寧な言葉遣いを崩しません。しかし、猫猫や親しい人の前ではたまに言葉が崩れたり、少し幼い姿を見せたりすることがあります。
▶“年相応”にあわてる壬氏さま 6話
▶高順の前で素が出てしまう壬氏 7話
▶普通の青年のような顔になる壬氏 9話
▶寝起きでポヤポヤした壬氏 13話
壬氏の基本情報【プロフィール】
年齢:公称では24歳、実年齢は19歳 (第20話時点)
性別:男性(宦官)
誕生日:不明
第20話にて壬氏の実年齢が19歳であることが明らかになりました。なお他キャラなどの年齢表記を鑑みると、数え年での計算と考えられます。そのため現在の年齢表記で言うと、17〜18歳に相当すると思われます。
また、壬氏は身体的には本来の宦官ではなく、男性機能を抑制する薬(“男でなくす薬”)を飲んでいます。「後宮が現皇帝のものとなった5年前に宦官となった齢24の男・壬氏」としての職務を全うするべく、宦官としてのけじめをつけるためだと側近の高順(がおしゅん)に話しています。
ちなみにこの薬は、アニメ第18話で猫猫が水蓮の言いつけで医局へ取りに行った薬であることが、ミニアニメ「猫猫のひとりごと」第20話”芋”で明かされています。
壬氏の基本情報【声優】
壬氏の声を演じているのは、2020年の第14回声優アワードで新人男優賞を受賞した、大塚剛央(おおつか たけお)さんです。
大塚さんのほかの代表作には、「機動戦士ガンダム 水星の魔女」ラウダ・ニール役、「【推しの子】」アクア役などがあります。
また、ドラマCD版では櫻井孝宏(さくらい たかひろ)さんが壬氏の声を務めました。
暗殺疑惑、手がかりのやけど…探偵のような壬氏の仕事とは?
後宮を取り仕切る宦官として、後宮で起こる問題を調査・解決するのが壬氏の仕事です。皇帝からの命令で、宦官の立場や自分の美貌を利用して、浮気心を起こすような忠誠心のない妃を見つけて除外したり、帝に逆心を抱くものをあぶりだしたりすることもしています。
東宮(とうぐう、皇太子)や公主(ひめ、皇帝の娘)、妃たちが次々に弱っていく謎や、木簡に色を付け外部と連絡を取る諜報紛いの事件など、次々に起こる後宮の事件や謎を猫猫とともに解明していきます。
燃えた色付き木簡と焼けた衣服が落ちていた謎は、徳妃・里樹妃(りーしゅひ)の暗殺未遂疑惑へと発展。焼けた衣服を着てやけどを負っているであろう犯人を、猫猫を使って内密に探ろうとしました。
第13話では皇帝と対面し、「朕の花園を手入れする庭師であろう、お前は」と言葉をかけられていました。壬氏は「御心のままに」と応え、自分の美貌を最大限利用して後宮管理を行い「自分の道を選ぶ」と独白しています。
▶離れで皇帝とサシ飲みする壬氏 13話
▶「女の園の秘術」が気になる壬氏 14話
壬氏の正体は?
現時点で明らかになっている情報とまとめると、壬氏はただの宦官ではなく、高貴な身分である可能性が高いです。
まず、壬氏直属の下女となった猫猫によると、壬氏には半月に一度ほど定期的に回ってくる仕事があり、前日からゆっくり湯あみをして香をたいて出かけているようです。水蓮(すいれん)から「今夜は精進料理だから」と言われていたこともあわせて「まるで禊だ」と連想し、「高貴な人物であればおかしくないけど、それほどの男がなぜ宦官に?」と疑問を抱きました。
また、実の娘である猫猫を手元に置こうとしていた矢先に外廷出仕が決まったことで、軍部の高官・羅漢(らかん)は壬氏を苦々しく思っていました。猫猫を引き取る提案を拒否した壬氏に、羅漢は「あなたさまに逆らえる者など、片手の指ほども存在しない」と言っています。片手の指とは5本であり、皇帝を頂点とする国で壬氏に逆らえるのは5人以下であるという事になります。
壬氏は羅漢の言葉に「やはり俺の正体に気づいている」と独白しており、壬氏が大変高貴な身分である可能性が高いことがうかがえます。
第19話では、祭事場である蒼穹檀(そうきゅうだん)の金具が工作された可能性があることに気づき、猫猫が助けに走った時、祭事を行っていたのは壬氏でした。その直前、過去の文書を調べていた猫猫は、祭事場で事故が起こった場合に一番危ないのは祭事を行う者、やんごとなき方だと考えています。気を失った猫猫を抱きかかえて祭事場を出る壬氏の両脇では、多くの役人たちが頭を垂れていました。
壬氏の母親は?
壬氏の母親は、帝の妃の1人で、壬氏と容姿がよく似ている淑妃・阿多妃(あーどぅおひ)ではないかと推測できる描写が第11話にありました。
阿多妃は、東宮妃時代に出産した男児を不幸な事故で亡くしていました。しかし、阿多妃は猫猫との会話で、息子のことを「死んだ」ではなく「いなくなった」と表現しています。
阿多妃は、タイミング悪く自分のお産と先帝の皇后妃のお産が重なり、皇后妃を優先されて我が子の命が危なくなった経験があります。そのことから、序列のある宮中で我が子を生かすために、先帝の御子と入れ替えたのではないかと作中で猫猫が推察しています。そしてこの推測をしていた猫猫のイメージの中では、阿多妃の本当の息子の姿は壬氏となっていました。
現時点では、壬氏の母が阿多妃であるという確証はなく、猫猫の想像から可能性を感じるのみとなっています。また猫猫自身も推測の直後に「馬鹿馬鹿しいくらいの妄想だ」と、自分で否定しました。
なお、もし壬氏の母親が阿多妃だった場合、父親は帝となり、壬氏は皇位継承権のある皇弟ということになります。
上司と部下?恋人?壬氏と猫猫との関係は?
後宮を取り仕切る立場の壬氏と、後宮で働く下女の猫猫は、いわば上司と部下のような関係です。本来なら身分の差によって接点がほぼないはずの2人ですが、壬氏が猫猫の知識と才に気づき、玉葉妃(ぎょくようひ)の毒見役に抜擢しました。
猫猫は男女トラブルの多い花街で育った経験から、目立たないように過ごして年季が明けるのを待ちたいと考えていました。そのため、厄介な仕事を与えたうえに、嫌でも美貌で注目を集める壬氏にうんざりし、邪険にあつかい続けます。
▶壬氏の色仕掛けが響かない猫猫 2話
▶壬氏の美貌にも猫猫「うざっ」 3話
▶そばかすを落とした猫猫に壬氏は… 5話
これまで女性からもてはやされてばかりだった壬氏にとって、毛虫(原作ではナメクジ)を見るような目つきで自分を見る猫猫の反応はとても新鮮に映り、おもしろがるようになります。
▶そばかすを落とした猫猫に壬氏は… 5話
▶“年相応”にあわてる壬氏 6話
壬氏は最初、おもしろいおもちゃを見つけたような様子で猫猫に接していました。しかし、猫猫が梨花妃(りふぁひ)の看病に水晶宮へ滞在したときは、侍女によるいじめから猫猫を助けたり、頻繁に猫猫の様子を見に行ったりするなど、徐々に猫猫へ強い関心を寄せるようになります。
▶猫猫がいないと知った壬氏の絶望顔 7話
▶猫猫の「一夜の対価」に壬氏、硬直 8話
そして、猫猫が園遊会に出席するときには好意のサインである簪(かんざし)をプレゼントしたり、スープを毒見したときは倒れた大臣より猫猫を心配し優先して駆けつけたり、さらには猫猫に逢引き疑惑が浮上したときは激しく動揺したりなど、壬氏の中で猫猫に対する特別な想いが育っている様子が見て取れます。
▶変態(壬氏)に追い詰められる猫猫 10話
▶猫猫を抱きしめ、涙を流す壬氏 11話
里樹妃暗殺未遂の犯人として女官の親族が処分された際、その関係者として猫猫の名前が浮上(猫猫を後宮に売った人さらいが関係者だった)。壬氏は引き止めたいと思うものの、それが猫猫の意思に反することを恐れ、それをはっきり伝えられないまま猫猫は後宮を去ることになります。
深く後悔したまま宴会に参列した壬氏は、宴の手伝いをしていた猫猫と再会。すれちがいは解消し、猫猫は再び宮廷で働くことになりました。
▶壬氏に“買われ”宮廷に戻る猫猫 12話
▶猫猫にすごい顔で驚かれ傷つく壬氏 15話
▶変装した壬氏と猫猫が街歩きデート 17話
▶純情を弄ばれた壬氏、渾身の頭突き 24話
一方、猫猫は恋愛に興味が薄いうえ、美貌に惑わされるタイプではないため、壬氏の好意に一向に気付いていません。壬氏の片思いのような、一方通行の形が続いています。
アニメ「薬屋のひとりごと」壬氏のまとめ
壬氏は後宮を取り仕切る宦官で、天女と言われるほどの美貌を持ち、男女問わず虜にする魅力がある人物です。腹黒な一面があり、医療の知識がある猫猫を見つけ、後宮の事件を解決させるために半ば強制的に妃の毒見役に指名しました。
そして、ほかの人とは違う反応を見せる猫猫を気に入り、徐々に猫猫に対し特別な感情を抱くようになります。
壬氏の母親は、容姿が似ている帝の妃・阿多妃であると思わせる描写があります。また、帝から直接命を受けたり、宮中の祭祀で祭事役を務めたりと、壬氏はただの宦官ではなく皇族関係者であることを思わせるシーンが多々登場します。
アニメでは壬氏について原作のどこまで描かれるのか、今後の放送を楽しみに待ちましょう。
(C)日向夏・イマジカインフォス/「薬屋のひとりごと」製作委員会
アニメ『薬屋のひとりごと』放送回一覧(動画リンクつき)
話数 | サブタイトル(タップで動画へ) | 見どころ |
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1 | 猫猫 | 猫猫の正義感が幼子を救う |
2 | 無愛想な薬師 | 媚薬の出来はバッチリ!? |
3 | 幽霊騒動 | 奇行の裏の真実に気づく猫猫 |
4 | 恫喝 | ガチギレ猫猫のマジビンタ! |
5 | 暗躍 | そばかすを落とした猫猫の顔 |
6 | 園遊会 | 「これ、毒です」猫猫が本領発揮 |
7 | 里帰り | 高順の前で素が出てしまう壬氏 |
8 | 麦稈 | 「一夜の対価」に壬氏、硬直 |
9 | 自殺か他殺か | 猫猫の死生観、壬氏の懊悩 |
10 | 蜂蜜 | 変態に追い詰められる猫猫 |
11 | 二つを一つに | 阿多妃の過去が明らかに |
12 | 宦官と妓女 | 猫猫、指先だけならお触りOK |
13 | 外廷勤務 | 官女とのドロドロバトル |
14 | 新しい淑妃 | 「女の園の秘術」を教授 |
15 | 膾 | 曲者な軍師・羅漢が来た! |
16 | 鉛 | 鍵の開かないタンスの謎 |
17 | 街歩き | 妓女の価値を下げる方法 |
18 | 羅漢 | 猫猫と羅漢の関係が明らかに |
19 | 偶然か必然か | 命を守るため、猫猫が走る |
20 | 曼荼羅華 | 壬氏が飲む薬の効果 |
21 | 身請け作戦 | 隙あらば嫉妬する壬氏 |
22 | 青い薔薇 | 羅漢の目に映る人々 |
23 | 鳳仙花と片喰 | 妓女・鳳仙と羅漢の悲恋 |
24 | 壬氏と猫猫 | 壬氏の頭突きを食らう猫猫 |
・無料でみられる「薬屋のひとりごと」エピソード・見逃し配信一覧