アニメ「薬屋のひとりごと(くすりやのひとりごと)」が、2023年10月21日から放送されました。原作は同名の小説で、漫画化もされている人気作品。華やかな大国の宮廷を舞台とした、謎解きエンタテインメントです。
▶壬氏の頭突きを食らう猫猫、1期最終回 24話
▶猫猫が走って救ったのは壬氏だった 19話
▶猫猫を抱きしめ、涙を流す壬氏 11話
この記事では、アニメ「薬屋のひとりごと」の主人公である猫猫(マオマオ)について解説します。猫猫は花街出身の薬師でありながら、後宮で侍女となり毒見を担当する少女です。薬師の知識と深い洞察力をもつ猫猫は、宮廷で起こる難事件を次々と解決していきます。
目次
- アニメ「薬屋のひとりごと」とは
- アニメ「薬屋のひとりごと」猫猫の基本情報
- 猫猫の父親・母親は?過去の恋と2人のその後
- 猫猫の小指がゆがんでいる理由は?
- 薬師の猫猫が後宮の下女になった経緯と、侍女への出世
- 化粧でそばかすをつけているのはなぜ?
- 薬師としては優秀?左手の怪我との関係は?
- アニメ「薬屋のひとりごと」猫猫と壬氏の関係は?
- アニメ「薬屋のひとりごと」猫猫のまとめ
アニメ「薬屋のひとりごと」とは
物語の舞台は、女たちの噂と陰謀が渦巻く大国の後宮です。毒と薬にしか興味のない猫猫は、目立たないように下女として働きながら年季明けを待っていました。
しかし、帝の御子が続けて病気になる事件に関わったことで、美形の宦官(かんがん)である壬氏(ジンシ)の目に留まります。壬氏によって寵姫の毒見係に抜擢された猫猫は、その後も次々と面倒事を押し付けられ、解決していきます。
アニメ「薬屋のひとりごと」の原作は、日向夏氏が小説投稿サイト「小説家になろう」にて連載していた作品を、自身の手で加筆・修正して出版された小説です。ねこクラゲ氏と倉田三ノ路氏の作画で、それぞれ漫画化もされていて、シリーズ累計発行部数は3800万部を突破する人気作品となっています。
アニメ「薬屋のひとりごと」猫猫の基本情報
猫猫は花街で生まれ、娼館の妓女にかわいがられて育った少女です。薬師である養父に教わったことで薬の豊富な知識を持ち、毒や薬に異常な興味を示します。他人にはあまり関心を持っていませんが、薬師の知識と深い洞察力により、結果的に人助けをする機会を多く得ています。
基本的に誰に対しても無愛想で、出世欲がなく、親しい人の前では思ったことを率直に口に出します。普段は温厚ですが、怒ると花街仕込みの口の悪さを発揮して、相手を殴りつけるなど手が出ることも。ちょっとひねくれたところもあり、ほかの妃嬪付きの侍女を悪ふざけで脅したり、寄ってくる壬氏を冷たい目でにらみつけたりすることもあります。
花街育ちでありながら色恋には疎く、壬氏が色目を使ってもまったく意識することがありません。それどころか、意図せずに壬氏を逆なでする言動も多く、周りを呆れさせたりハラハラさせたりしています。
仕事の合間に薬草を採取し、ついでに松茸を採ってきて医局で焼いて食べるなど、後宮でも好きなように振る舞っている自由人です。
▶梅梅ねえちゃんと入浴する猫猫 8話
▶姐ちゃん達に着飾ってもらった猫猫 13話
猫猫の基本情報【プロフィール】
■年齢 17歳(かぞえ年)→18歳
■身長 153cmくらい
■体重 33~41kg(場合により増減)
猫猫の誕生日は、作中で明らかにされていません。外見はストレートの黒髪で、顔立ちは良くも悪くも特徴がありません。
服や髪型には興味がなく、基本的に地味な服装で、左腕には包帯を巻いています。酒も薬の一種という認識から、薬好きの猫猫はお酒が大好きです。
猫猫の基本情報【声優】
猫猫の声を演じるのは、悠木碧(ゆうき あおい)さんです。悠木さんは、小説「薬屋のひとりごと」9・11・12巻の特装版に付属しているドラマCDでも猫猫の声を演じました。
猫猫以外の代表作には「魔法少女まどか☆マギカ」鹿目まどか役、「幼女戦記」ターニャ・デグレチャフ役などがあり、2011年度の第6回声優アワードで主演女優賞を受賞しました。またアーティストとしても活動しています。
4歳から子役として活躍し、声優デビューは小学5年のときの「キノの旅-the Beautiful World-」のさくら役。2017年にリニューアル制作された同作品では、主人公のキノ役を演じました。
猫猫の基本情報【家族】
猫猫の詳しい生い立ちについて、物語の途中まで不明でした。猫猫は第13話で「母親はいない」と独白していました。
人さらいに遭う前、猫猫は花街で薬師をしている養父・羅門(ルォメン)と暮らしていました。猫猫は羅門を「おやじ」と呼んでとても慕っており、薬の師匠としても尊敬しています。羅門は後に実父・羅漢(ラカン)の叔父であり、猫猫と血縁関係のある大叔父にあたることが明らかになります。(後述)
また、花街の高級妓楼「緑青館」のやり手婆や三姫である梅梅(メイメイ)、白鈴(パイリン)、女華(ジョカ)には、とてもかわいがられています。羅門にひきとられるまで、猫猫の面倒をみてくれていたのはり手婆や梅梅・白鈴・女華でした。出産経験はないが母乳が出る特別な体質だった白鈴が、幼い猫猫に乳を与えてくれていたこともあり、猫猫にとって白鈴は「小姐(ねえちゃん)」というより「かあさん」に近い存在のようです。
▶花街の人々にとても愛される猫猫 13話
▶風呂で三姫にサービスされる猫猫 18話
▶白鈴の母乳で育っていた猫猫 21話
猫猫の父親・母親は?過去の恋と2人のその後
猫猫の実の父親は、軍部の高官である羅漢です。羅漢は娘である猫猫を手元を置きたがっていましたが、猫猫が羅漢を嫌っていたことと、緑青館の“やり手婆”を説得するのに10年以上かかってしまったことで、引き取れずにいました。
アニメ第18話で猫猫は、禿から「変な眼鏡の人がいるから、こっちには戻らない方がいい」と伝言され、さらに、梅梅が「猫猫にまたあの話が来たわ」と話しています。これらのことから、羅漢が頻繁に緑青館を訪れて、猫猫を引き取る話をしていたのだろうことがうかがえます。
▶猫猫と羅漢の関係が明らかに 18話
▶猫猫の背後から助け舟を出した羅漢 19話
猫猫を産んだ実の母親は鳳仙(フォンシェン)です。物語には、緑青館の離れで療養している元妓女として第18話で登場し、猫猫は羅門に言われて薬を持っていきました。
鳳仙はもともと緑青館にいた売れっ子妓女で、何年も羅漢と囲碁と象棋(シャンチー/しょうぎ)の対局をする逢瀬を重ねていました。鳳仙に身請け話が出ていた頃に、羅漢の子を妊娠しましたが、運悪く羅漢は地方への遊説を命じられ、音信不通になってしまいます。3年後に帰ってきた羅漢が鳳仙に会おうと緑青館を訪れたものの、やり手婆に追い返されてしまいます。
年月が流れ、象棋勝負に負けた羅漢が猫猫との約束を果たすため緑青館を訪れた時、死んだと思っていた鳳仙を見つけます。この時すでに梅毒の病状がかなり進んでほぼ寝たきりでしたが、昔歌っていた歌を口ずさみ、碁石を並べていました。
羅漢と鳳仙との過去の悲恋は第23話で、羅漢と鳳仙の再会と身請けは第24話で描かれています。
▶妓女・鳳仙と羅漢の悲しい恋 23話
▶羅漢とともに碁を打つ鳳仙 24話
猫猫の小指がゆがんでいる理由は?
猫猫は第18話で、幼い頃の自分に何者かから刃物を向けられている夢をみました。起きた猫猫は自分の手の少しゆがんだ小指を確認しています。これは猫猫の身に本当に起こったことでした。
刃物で猫猫に襲い掛かっていたのは、実の母親である鳳仙です。猫猫を妊娠後に連絡がつかなくなった羅漢に、当時流行っていた“ゆびきり”の呪いとして、自分と猫猫の指を切って送っていたことが第24話で描かれています。
▶猫猫がみた夢は本当にあった事だった 18話
▶鳳仙から羅漢に送られた指、2本 24話
薬師の猫猫が後宮の下女になった経緯と、侍女への出世
花街で養父と一緒に薬屋をしていた猫猫は、薬草を探しに出掛けて人さらいにあい、後宮に売り飛ばされました。そのため、後宮からの給金の一部は人さらいに送られています。後宮での奉公は2年ほどで年季が明けるため、それまで目立たずにやり過ごすつもりで、薬師であることを隠して下女として働いていました。
しかし、後宮で帝の御子が続けざまに病気になる事件が起こり、薬師である猫猫はその原因が寵姫や侍女が使うおしろいだと見抜きます。猫猫は目立つのを避けてこっそりと原因を伝えますが、そのことがきっかけで壬氏の目に止まり、毒見役として帝の寵姫である玉葉妃(ギョクヨウヒ)の侍女に抜擢されました。
毒を口にする危険のある毒見役は、一般的には望んでなる役目ではありません。しかし毒が好きな猫猫にとっては、このうえなくうれしい役目でもあります。ただし、いろいろな毒を試しすぎて耐性ができている猫猫は、本来は毒見にあまり向いていません。
第12話で後宮の下女を解雇となった猫猫でしたが、その後に宴席で再会した壬氏の計らいで再び宮廷に出仕することになりました。今度は後宮(内廷)ではなく、外廷にある壬氏付きの下女として働き、壬氏の依頼で後宮の妃教育や“面倒事”の解決などをするようになります。
▶壬氏に“買われ”宮廷に戻る猫猫 12話
▶猫猫先生、「女の園の秘術」を教授 14話
▶鍵の開かないタンスの謎を解明 16話
化粧でそばかすをつけているのはなぜ?
猫猫のそばかすは、もともとあったのではなく、化粧でつけたものです。そのため、化粧を落とすとそばかすは消えます。
そばかすは、花街育ちで警戒心の強い猫猫が、身を守るためにつけていたものでした。治安の悪い花街では、女性が悪漢によって路地裏へ連れ込まれてしまうことも珍しくありません。それを避けるために、猫猫はわざとそばかすをつけて容色を悪く見せていたのです。そばかすは、乾いた粘土と染料を混ぜ合わせたもので、猫猫は毎日それをつけていました。
園遊会の日に、猫猫に化粧を施そうとした先輩侍女に、布で顔をこすられてそばかすが取れ、毎日顔を合わせていた侍女も初めてそばかすが化粧だと気づきます。さらに、園遊会で会った壬氏にも、そばかすがない顔が素顔だとバレて驚かれました。
▶そばかすを落とした猫猫に壬氏は… 5話
▶そばかすがなくて気づかれない猫猫 6話
▶李白にも「化粧で化ける」と言われる 7話
薬師としては優秀?左手の怪我との関係は?
猫猫の左腕には、つねに包帯が巻かれていて、その下には無数の傷があります。これは、傷薬や化膿止めの効果を調べるために、自らの腕で実験を繰り返したことが原因です。
薬師としての師は、育ての親でもある養父・羅門(ルォメン)です。羅門は西方で医術を学んだ後に後宮で医師をしていた経験があり、医学や薬に対して優れた技術と知識を持っていました。猫猫は羅門に教えを受け、自らも実験を繰り返すほど熱心に薬の研究をしています。
しかし、周りの人は傷が自傷によるものだと知らず、猫猫が痩せていて小柄なこともあって、虐待を受けていたと誤解していました。猫猫が花街の妓女や後宮の先輩侍女に優しくされていたのは、「ろくに食べさせて貰えず、虐待を受けた挙げ句に売り飛ばされて毒見になったかわいそうな子」と思われていたことも一因でした。
無愛想な猫猫ですが、薬師としての正義感は強く、医療面での指示を無視しようとした侍女を殴りつけるといった一面も。帝の御子の命を救い、事件を解決したことで帝からも信頼を得ていて、梨花妃(リファヒ)の治療を直接頼まれたこともありました。
▶好奇心と正義感が幼子を救う 1話
▶バツグンだった手作り媚薬の効果 2話
▶ガチギレ猫猫のマジビンタ! 4話
▶猫猫が死体に触れない納得の理由 9話
アニメ「薬屋のひとりごと」猫猫と壬氏の関係は?
後宮を取り仕切る壬氏と後宮で働く下女だった猫猫は、いわば上司と部下のような関係です。本来なら身分の差によって接点がほぼないはずの2人ですが、猫猫の知識と才能に気づいた壬氏が玉葉妃の毒見役に抜擢しました。
男女トラブルの多い花街で育った猫猫は、目立たないように過ごして年季が明けるのを待ちたいと考えていました。そのため、面倒ごとに巻き込んだうえに、美貌で注目を集める壬氏にうんざりし、邪険にあつかい続けます。
▶壬氏の美貌にも猫猫「うざっ」 3話
▶猫猫がいないと知った壬氏の絶望顔 7話
▶猫猫の「一夜の対価」に壬氏、硬直 8話
壬氏は、猫猫がその知識を悪用しないよう、色目でも使って制御できるようにしようと目論見ますが、あえなく失敗。女性から羨望の眼差しで見られ続けた壬氏にとって、毛虫(原作ではナメクジ)を見るような目つきで自分を見る猫猫の反応はとても新鮮に映り、おもしろがります。
▶変態(壬氏)に追い詰められる猫猫 10話
▶猫猫を抱きしめ、涙を流す壬氏 11話
▶猫猫が走って救ったのは壬氏だった 19話
▶“男でなくす薬”を飲んでいた壬氏 20話
▶純情を弄ばれた壬氏、渾身の頭突き 24話
アニメ「薬屋のひとりごと」猫猫のまとめ
アニメ「薬屋のひとりごと」は、花街生まれの後宮侍女・猫猫が、薬屋の知識と深い洞察力で、次から次へと起こる事件を解決していく後宮謎解きエンタテインメントです。アニメは2023年10月21日より放送中。猫猫の活躍に注目しましょう。
(C)日向夏・イマジカインフォス/「薬屋のひとりごと」製作委員会
アニメ『薬屋のひとりごと』放送回一覧(動画リンクつき)
話数 | サブタイトル(タップで動画へ) | 見どころ |
---|---|---|
1 | 猫猫 | 猫猫の正義感が幼子を救う |
2 | 無愛想な薬師 | 媚薬の出来はバッチリ!? |
3 | 幽霊騒動 | 奇行の裏の真実に気づく猫猫 |
4 | 恫喝 | ガチギレ猫猫のマジビンタ! |
5 | 暗躍 | そばかすを落とした猫猫の顔 |
6 | 園遊会 | 「これ、毒です」猫猫が本領発揮 |
7 | 里帰り | 高順の前で素が出てしまう壬氏 |
8 | 麦稈 | 「一夜の対価」に壬氏、硬直 |
9 | 自殺か他殺か | 猫猫の死生観、壬氏の懊悩 |
10 | 蜂蜜 | 変態に追い詰められる猫猫 |
11 | 二つを一つに | 阿多妃の過去が明らかに |
12 | 宦官と妓女 | 猫猫、指先だけならお触りOK |
13 | 外廷勤務 | 官女とのドロドロバトル |
14 | 新しい淑妃 | 「女の園の秘術」を教授 |
15 | 膾 | 曲者な軍師・羅漢が来た! |
16 | 鉛 | 鍵の開かないタンスの謎 |
17 | 街歩き | 妓女の価値を下げる方法 |
18 | 羅漢 | 猫猫と羅漢の関係が明らかに |
19 | 偶然か必然か | 命を守るため、猫猫が走る |
20 | 曼荼羅華 | 壬氏が飲む薬の効果 |
21 | 身請け作戦 | 隙あらば嫉妬する壬氏 |
22 | 青い薔薇 | 羅漢の目に映る人々 |
23 | 鳳仙花と片喰 | 妓女・鳳仙と羅漢の悲恋 |
24 | 壬氏と猫猫 | 壬氏の頭突きを食らう猫猫 |
・無料でみられる「薬屋のひとりごと」エピソード・見逃し配信一覧