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 人に対して過剰に警戒してしまったり、逆に過度に馴れ馴れしく落ち着きがないなどの行動が見受けられるようになる「愛着障害」。

【映像】愛着障害とは?

 心療内科・岡田クリニックの岡田尊司院長によると、特定の人と情緒的な絆を結ぶことができなかったことが原因になるという。

 「幼いころに虐待やネグレクトを受け、養育してくれた親との間で安定した愛着形成ができなかった子どもに見られる状態だ。特に対人関係などの面で様々な異変が起きるが、それ以外の発達面・社会性・情緒の安定・行動上の問題など様々な問題が起きやすい」

 幼少期に愛着がうまく形成できなかったことによって起きる、後天的なものだという。

 さらに、最近の傾向としてこんなことが原因になることも。

 「もともと少しだけ衝動的だったり、いろんなことに好奇心が旺盛な子どもときっちりしている真面目な母親との間で起きやすい。子どもが『親の言う通りにしない、ルールを守らない存在』に映ることで、“敵意”を向けてしまい、“傾向”を強めてしまう」

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 細かくきっちりとした教育をしようとするあまり、子どもに敵意を向けてしまい、それが「愛着障害」につながる可能性も。

 「『愛着』の観点において、母親は『安全基地』だ考える。安全基地がうまく機能してると子どもは積極的に外の世界で探検したり学んだり、他の人との関係を持つようになる」

 親がやらせるのではなく子どもが自発的にやりたいことをサポートすることが、良い愛着形成につながるという。

 とはいえ、もし愛着障害が疑われた場合、どうしたらいいのか?

 「いわゆる医学的な治療はあまり効果がない。むしろ心理社会的な環境に働きかける面において、やはり安全基地となる存在が非常に重要で、そういう存在をサポートしていくことで子どもも安定していくという経過をとりやすい」

 周りの環境を整えることが一番の治療法のようだ。

 愛着障害を起こさせない為に重要な親からの愛着形成。子育てに教科書はなく、子どもからのサインを感じ取ることが大切だと岡田院長は話す。

 「子どもは一人ひとり違う。だから一定のルールにとらわれすぎるのではなく、子どもを見て、何を求めているか、今何が必要かを柔軟に感じ取り、それを与える。基本は『求めたら与える』ことだ。嫌がっているのに無理強いしたり、欲しがってもいないのに与えるといい結果にはならない」

 愛着障害の状態として「注目を集めるためのアピール行動」「不適切な行動」「非を認めない自己評価の低さ」などがあり、愛着形成には「臨界期」が存在し、生後半年から1歳半までが特に重要だという。
(『ABEMAヒルズ』より)

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