【MLB】ヤンキース1-2ドジャース(6月7日・日本時間8日/ニューヨーク)
あれだけの大きなブーイングが耳に入らないわけもないが、打席に向かったドジャース大谷翔平投手は、まるで何も変わらなかった。「2番・DH」でスタメン出場すると、1回の第1打席に向かう際は、場内アナウンスや少なめのドジャースファンの声援がまるで聞こえないほど、ヤンキースファンから特大のブーイング。ところが大谷は、打席に向かうと球審や相手捕手といつも通りにあいさつを交わし、なんと笑みまで見せる強心臓ぶりを見せた。
ヤンキースタジアムが揺れているかと思うほど、ブーイングで騒然となる中、それを浴びている張本人は全く変わらなかった。大谷と言えば、試合の最初の打席では球審、相手捕手にあいさつするのがルーティン。ところがこの日試合が行われたヤンキーススタジアムは、異様な雰囲気に包まれていた。昨年オフ、エンゼルスからFAとなった大谷は一時、ヤンキース入りも噂されたが、最終的に入団したのはあろうことかライバル球団ドジャース。ヤンキースファンにとっては、因縁の選手とも言える。
1番ベッツが打席に入ったところからも相手の強打者に対して送られるブーイングが起きたが、2番の大谷の際は雰囲気が一変した。シンプルなブーイングというよりも、どよめき・ざわめきが入り混じるような独特なムード。中継していたABEMAの解説陣からも次々に「やっぱりエンゼルス時代とは違いますね」「ブーイングが選手の価値ですから」とコメントが飛んだ。
そして何よりファンにとって印象的だったのが、大谷の表情だ。この独特な雰囲気を楽しむかのように、打席内で顔が少し緩んだ。また対戦が始まっても何やら楽しげな様子。こんなメンタルの持ち主でもなければ、MLBトップクラスの成績を出し、グラウンド外の騒動などもクリアできないのだろう。この試合では5打数無安打と結果は出なかったが、これもブーイングが影響したものと考えるのは難しそうだ。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)
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