【写真・画像】「彼の苦しそうな顔しか思い浮かばない」 いじめをしていた側の“後悔”  副島淳「“そんなことしてたっけ?”と言われ絶句」、柴田阿弥「嫌なことをしてきた相手のフルネームは今でも言える」 1枚目
【映像】いじめていた子が同窓会で「そんな話しない!」と言い放ち罪悪感(再現図)
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 「今も時々フラッシュバックで思い出す」。いじめられた側の声に対し、いじめた側の声はあまり聞かれない。

【映像】いじめていた子が同窓会で「そんな話しない!」と言い放ち罪悪感(再現図)

「小学校入りたてから3、4年生ぐらいまではいじめっ子だった。放課後、学童保育に通っていて、仲の良い取り巻きみたいな友達に『この人のこういうところ気に入らなくない?』と話していじめをスタートした。遊びに誘わないとか、交換日記をその子だけ回さないとか、その子が入ってきたらみんな喋らなくなるとか」

 こう話すのは、元いじめっ子のあかりさん(20代)。成長するに連れていじめていた相手とも仲良くなり、罪の意識を感じることもなかったというが、ある出来事をきっかけに大きな罪悪感が芽生える。

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「同窓会のような場で、いじめを見ていた第三者の人が『当時のこと覚えてる?』と聞いた。その子が『そんな話絶対しない!』と誰とも目を合わせず言った光景を見た時に、自分のやったことはすごく重大なことだったんだと」

 さらに結婚し子どもを授かったことで、その思いはさらに強くなったという。

「誰かにとっての大切な人に対して、すごく酷なことをしてしまったなと。自分の娘がやられたら耐えられない」

■「彼の戸惑った顔、苦しそうな顔しか思い浮かばない」

 小学生時代にいじめ加害をしていた夏目浩次さん(47)。小学校2年生当時、クラスにいた知的障害の男児に対し、帰り道に犬のフンを踏ませたり、みんなのランドセルを背負わせたり、荷物を隠したりしていたという。

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「彼は授業中じっとしていられなかったり、給食をぼろぼろこぼしていて、先生が『駄目な子だ』『できない子だ』とすごく叱っていた。先生を批判したいわけでも、正当化したいわけでもないが、それを見て“僕たちもこういう扱いをしてもいいんだ”という空気が醸成されていった」

 当時のいじめに対して思うのは、「とてもひどいことをした」という猛烈な後悔。大学生でバリアフリーを学んで障害者が社会で生きる困難さを理解したこと、親になって被害者の親の心配や苦労を想像できるようになったことなどがあるという。

「当時は、障害を持った彼が地域の学校に来るのは相当難しいことだったと思う。彼が何かしてしまった時、先生が親を呼んで、お母さんが頭を下げながら彼を連れて帰る姿を、今でも鮮明に覚えている。きれいごとを言うつもりは全くないが、思い返すと震えてくるというか、気持ち悪くなる。彼の戸惑った顔、苦しそうな顔しか思い浮かばない」

 夏目さんは2014年、「久遠チョコレート」の事業をスタート。北海道から北九州まで全国40店舗を展開し、従業員の6割以上に障害者を雇用している。高単価で生産性の高いチョコレートを作ることで、障害者にも高賃金を保障している。

「きれいなストーリーではなく、いろいろな原動力はあるが、増幅されていった後悔が大きいのは間違いない。“障害者雇用を”“人権を”“平等な社会を”など小難しいことを考えているわけでもなく、単純な社会。人はいろいろいていいじゃないか、できること・できないことがあっていいじゃないかという許容力、包容力がある経済や社会にしたい。“人が人を傷つけていいわけないんだ”というシンプルな原点に立ち返って、いろんな世代のいろんな人たちが強いメッセージを伝えていくべきだと思う」

■副島淳「いじめた側は覚えていない」、柴田阿弥「相手のフルネームは今でも言える」

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 タレントの副島淳は「自分はいじめを受けた側の当事者だ」と経験を語る。

「いじめた側は覚えていないことがけっこう多い。こういう仕事をさせてもらう中で、いじめのことをオブラートに包んで話した記事が出たりする。今はいじめていた側と仲がいいが、『俺らこんなことしてた?』『お前そうやって盛るなよ』みたいなことを聞くと絶句してしまう。夏目さんみたいに後悔の念にかられている方もいる一方で、本当に忘れていたり、大人になる過程でなかったことにしている人たちもいるのが現状だ。なので、こうしたいじめた側の人の意見はすごく貴重だと思う」

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 フリーアナウンサーの柴田阿弥も自身を振り返り、「“昔のことじゃないか”と言う空気にならないようにしたい」と訴えた。

「小学2年生ぐらいに嫌なことをしてきた人たちのフルネームは今でも言える。多分ずっと忘れられないし、性格形成にも影響が出ているんじゃないかと思う。夏目さんが後悔されているという話は胸に来たが、“いつまでも昔のことを”といったことは言わないほういいとは伝えていきたい。私は運良く親がなんとかしてくれたが、環境をなかなか変えられない子たちに学校や社会がどう手を差し伸べるか。加害者も後悔するなら、まず発生させないことにフルコミットして考えていくしかないと思う」

(『ABEMA Prime』より)

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