もう大谷翔平は騙されない!絶好調モードを呼び込んだ外角低め・ボール球の“見切り”スイング率は驚きの低さに
【映像】手応え完璧!大谷、リーグトップ独走の25号HR

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 もう騙されない。そんな状態がもろに数字に表れた。ドジャース大谷翔平投手が、6月中旬以降に絶好調モードに突入。直近では2試合連続での先頭打者弾という離れ業もやってのけ、10試合で8本塁打と大暴れだ。例年6月には打ちまくり「6月男」と呼ばれてはいるものの、実は6月前半と後半では、成績は別人のように異なっている。なぜ後半になって打ちまくったのか。数字にはっきり出たのは、外角低めのボールゾーンに来た球の“見切り”だ。

【映像】手応え完璧!大谷、リーグトップ独走の25号HR

 6月1日から15日まで、大谷に対して外角低めのボールゾーンに48球投げ込まれ、このうち10球をスイング(20.8%)した。この48球というのは、ストライクゾーンを高低9分割、さらにボールゾーンを高め、低めで左右に2分割した計13分割した中でも、最も多い。いかに強打者・大谷が警戒され、なるべく遠くに投げて一発を食わないような配球がされたかがよくわかる。なお2番目に多いのは内角低めのボールゾーンで36球、うちスイングは13球(36.1%)だった。

 しかし16日から状況が激変する。打席に入る前のルーティンにも工夫を加えるなど、打席への位置を修正、本人が最も大事にする投球の見え方を整えると、外角低めのボール球にはほとんどと言っていいほど、手を出さなくなった。40球を投じられ、スイングしたのはわずか2球(5%)だけ。右投手のシンカー、左投手のスライダーといった球種が多いと見られるが、この誘い球に乗ってこないのだから、相手投手からすればかなり苦しい。ちなみに外角高めのボールゾーンも25球に対してスイングはわずか1球(4%)。徹底的な見切りにより、相手投手はどうしてもより内側のストライクゾーンで勝負するしかなく、結果として手痛い一発を食らいまくっていることになる。

 野球の世界では古くから言われている「好球必打」。大谷も25号を放った後の取材では「シンプルにストライクを振るのが一番のポイント。そこさえできていれば、いい構え、いいスイングができている」と答えた。逆に言えば、ボール球に手を出している時こそスランプのサイン。じっくり見極め、甘い球を打ち返す。単純ながらこれができている時の大谷は、実に恐ろしい。
(データ協力:データスタジアム)

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