将棋界にある8つの棋戦のひとつで、“真夏の七番勝負”として親しまれているのが「伊藤園お〜いお茶杯王位戦」です。持ち時間は各8時間の2日制で勝敗を争います。現在のタイトルホルダーは八冠保持者の藤井聡太王位(竜王、名人、王座、棋王、王将、棋聖)で、タイトル4連覇中です。本シリーズでは、連続5期で付与される「永世王位」の獲得を目指します。ここでは、伊藤園お〜いお茶杯王位戦の日程・会場と、各局の結果を速報としても更新していきます。
伊藤園お〜いお茶杯王位戦七番勝負の日程は?
伊藤園お〜いお茶杯王位戦七番勝負は第1局が7月6日に始まり、七番勝負が第7局まで進んだ場合、指し直しなどがなければ9月25日まで行われます。七番勝負は各局2日制、持ち時間は各8時間となっており、先に4勝した棋士が新たな王位となります。詳しい日程は以下の通りです。
第1局:2024年7月6・7日
第2局:7月17・18日
第3局:7月30・31日
第4局:8月19・20日
第5局:8月27・28日
第6局:9月10・11日
第7局:9月24・25日
対局者は、現在4連覇中の藤井聡太王位と、渡辺明九段です。渡辺明九段は、永世竜王と永世棋王の資格保持者で、名人3期などタイトル獲得通算31期は歴代4位、現役2位の快記録を保持しています。序盤研究の深さから中終盤の粘り強さ、細い攻めをつなげる卓越した技術など、どこを取ってもトップクラスでバランスの取れた超一流棋士として知られています。将棋界全8つのタイトル戦のうち6棋戦のタイトルを獲得している渡辺明九段ですが、王位戦挑戦は今期が初。若き“絶対王者”を相手に、7つ目のタイトル獲得を目指すシリーズに挑みます。
伊藤園お〜いお茶杯王位戦七番勝負対局予定・結果【速報】
■第1局(2024年7月6・7日)
会場:徳川園(愛知県名古屋市東区徳川町1001)
先手・藤井聡太王位 - 後手・渡辺明九段 ※千日手指し直し
手数:80手
先手・渡辺明九段● - ○後手・藤井聡太王位
手数:136手
中継:ABEMA
■第2局(7月17・18日)
会場:湯元啄木亭(北海道函館市湯川町1丁目18-15)
先手・渡辺明九段○ - ●後手・藤井聡太王位
手数:97手
中継:ABEMA
■第3局(7月30・31日)
会場:渭水苑(徳島県徳島市沖浜東1丁目54)
先手・藤井聡太王位○ - ●後手・渡辺明九段
手数:111手
中継:ABEMA
■第4局(8月19・20日)
会場:洋々閣(佐賀県唐津市東唐津2丁目4-40)
先手・渡辺明九段● - ○後手・藤井聡太王位
手数:100手
中継:ABEMA
■第5局(8月27・28日)
会場:中の坊瑞苑(兵庫県神戸市北区有馬町808)
先手・藤井聡太王位○ - ●後手・渡辺明九段
手数:97手
中継:ABEMA
■第6局(9月10・11日)
会場:平田寺(静岡県牧之原市大江459)
先手・渡辺明九段 - 後手・藤井聡太王位
中継:ABEMA
■第7局(9月24・25日)
会場:元湯・陣屋(神奈川県秦野市鶴巻北2丁目8-24)
先手・ - 後手・
中継:ABEMA
藤井聡太王位と渡辺明九段の対局成績は?
両者の公式戦での対局成績は、★2024年7月1日時点★で24局行われ、藤井聡太王位の20勝4敗です。初手合いは2019年2月に行われた第12回朝日杯将棋オープン戦決勝で、藤井聡太七段(当時)が勝利し大会連覇を達成しました。さらに、藤井聡太王位が初めてタイトル戦に挑戦した2020年の第91期棋聖戦で対戦したのが渡辺明九段でしたが、3勝1敗でシリーズを制し17歳11カ月で最年少タイトルホルダーとなりました。以降、2021年の第92期棋聖戦、2022年の第71期王将戦、2023年の第48期棋王戦、第81期名人戦とタイトル戦5期で激突。そのすべてを藤井聡太王位が制す結果となりました。約1年ぶりとなる対戦となる両者がどのような作戦をぶつけ合うのか、期待が高まります。
また、本五番勝負は、藤井聡太王位が「永世称号」の永世王位獲得に挑むシリーズとしても大きな注目を集めることになります。永世王位は王位を通算10期または連続5期以上保持した棋士に付与されるもので、過去の達成者は大山康晴十五世名人と中原誠十六世名人、さらに資格保持者として羽生善治九段が名を連ねています。藤井聡太王位が最短の5連覇で史上最年少の「永世王位」称号を獲得するのか、渡辺明九段がそれを阻むのか、第1局から注目が集まります。
以上、伊藤園お〜いお茶杯王位戦七番勝負の日程と対局者、対局成績と結果などをまとめました。