【MLB】カブス 0-5 パイレーツ(9月3日・日本時間4日/シカゴ)
際どい判定に相手陣営がブチギレた。カブスの鈴木誠也外野手が「3番・DH」でパイレーツ戦に先発出場した初回、第1打席はカウント2-2からのストレートが外角に外れてボール。鈴木は自信をもって見送ったが、パイレーツの“怪物新人”と呼ばれる先発ポール・スキーンズは思わず“二度見”して「マジかよ」という表情。さらには相手監督も激昂する事態に発展したが、審判は毅然とした態度で“ボール”を宣告。ファンも「これは普通にボール」と冷静だ。
1回裏、2死走者なしの場面で打席に立った鈴木は、パイレーツの先発スキーンズと対戦。198cm・107kgの超大型右腕は、今季デビューしたばかりの22歳。結果的にこの日で9勝目をマークし、防御率も2.13で“怪物新人”と呼ばれる逸材だ。鈴木は150キロ台のシンカーとストレートを2球空振りして追い込まれると、その後の2球はコースを見極めた。
迎えた5球目、99.9マイル(160.7キロ)のストレートは外角高めに外れるボール球だった。しかし、見逃し三振を確信したスキーンズはマウンドを降りようと動いたものの、審判の“ボール”のコールに立ち止まると、もう一度ホーム方向を振り返って「マジかよ」といった表情に。納得がいかない様子で審判の方を見つめていた。
さらにはデレク・シェルトン監督もブチギレ、ベンチから審判に物申すような表情に。しかし審判はベンチに向かって毅然とした態度で対応すると、タイムを解いて、フルカウントからゲームを再開した。続く6球目、スキーンズは怒りの投球を披露。感情を乗せるようにして投じたストレートは100.9マイル(162.3キロ)の豪速球となったが、そのボールに冷静に対応した鈴木。やや詰まりながらもセンター前に弾き返して、2死から出塁を果たした。
今季、鈴木の打席を巡っては度々“誤審”が話題になっている。実は、ボールがストライク判定とされてしまう“誤審率”のデータが平均値よりも高いのだ。
MLBではストライクゾーンを可視化する映像があり、球審の判定も全球がデータ化される。その数値を元に算出した『データスタジアム』提供のデータ(日本時間2024年8月18日終了時点)によると、鈴木がボールゾーンをストライクと判定された割合は904球中55球の6.1%であり、MLB全体の平均4.2%と比較しても約1.5倍近く誤審判定されているとのことだった。
さらには、ストライクとボールの境界周辺のゾーン「シャドウゾーン」も、鈴木は344球中52球の15.1%であり、MLB全体の平均10.3%と比較してもやはり約1.5倍近く“際どい判定”にさらされているということになる。鈴木はMLBにデビューした2022年から今季途中の時点でボール球をストライク判定された確率が6.5%と“ついていない”のだ。これはMLB全体のワースト2位という、なんとも嬉しくない数字がランクインしてしまっている。
ただし、このシーンでは「ボール」判定で審判の“正しいジャッジ”を受けて、次の球をヒットにしたことで鈴木にとっては良かったものの、今回はパイレーツ陣営が激昂する事態になってしまった。あからさまな怒りをあらわにしたスキーンズとシェルトン監督だったが、ファンも「これは普通にボール」と冷静にツッコミを入れるボールだった。
なお、試合は鈴木のこのヒットを含めカブスは5安打と沈黙し、本拠地でパイレーツに0-5と完封負けを喫した。
(協力:データスタジアム ※日本時間2024年8月18日終了時点のデータ)
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)
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