将棋日本シリーズJTプロ公式戦の2回戦第3局が9月14日、熊本県益城町の「グランメッセ熊本」で行われ、丸山忠久九段(54)と広瀬章人九段(37)が対局を開始した。準決勝進出をかけて争う注目の一戦は、振り駒の結果、丸山九段の先手に決まった。
丸山九段は、1990年4月に四段昇段。竜王戦1組(1組:25期)、順位戦B級2組(A級以上:14期)。タイトルは名人2期、棋王1期の計3期で、棋戦優勝は前年度の銀河戦など計13回。居飛車党で得意戦法は角換わり、中でも後手番からの一手損角換わりはスペシャリストと呼ばれるほど徹底して指しこなす。JT杯は、1999年と2001年の2度優勝を経験。3年ぶり22回目の出場となった今期は、初戦で菅井竜也八段(32)に勝利し2回戦に進出した。
広瀬九段は2005年4月に四段昇段。竜王戦1組(1組以上:5期)、順位戦A級(A級:10期)。タイトルは第31期竜王、第51期王位の計2期。棋戦優勝は新人王戦で1回。JT杯は2年連続9回目の出場で、2019年大会に準優勝を経験している。今期は、この2回戦が初戦となる。
両者の公式戦対戦成績は全12局で、広瀬九段が9勝3敗と勝ち越している。直近の対戦は、昨年12月に行われた棋聖戦二次予選2回戦で、この対局を含み広瀬九段が5連勝中。本棋戦での対戦は2021年の1回戦以来となる。ともに早稲田大学出身という共通点を持つ両者による注目の一戦を制し、4強入りを決めるのはどちらか。勝者は、11月2日に予定されている準決勝東海大会に進出する。
JTプロ公式戦は前年覇者、タイトルホルダー、賞金ランキング上位者から12人が選出されるトップ棋士たちによるトーナメント戦。前年大会は藤井聡太JT杯覇者(竜王、名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖)が決勝戦で糸谷哲郎八段を破り、2連覇を達成した。持ち時間は各10分、切れたら1手30秒未満、各5分の考慮時間。
(ABEMA/将棋チャンネルより)