将棋の第37期竜王戦七番勝負が10月5日、東京都渋谷区の「セルリアンタワー能楽堂」で開幕した。今期は4連覇を目指す藤井聡太竜王(名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖、22)に、タイトル戦初登場の佐々木勇気八段(30)が挑戦する注目シリーズに。最高峰タイトルの初戦を制するのはどちらか。振り駒の結果、先手は藤井竜王に決まった。
 藤井竜王は、2016年10月に四段昇段。第36期竜王(1組以上:3期)、第82期名人(A級以上:3期)。本棋戦は、2021年度の第34期に初挑戦。豊島将之竜王を4勝0敗で破り奪取に成功した。続く第35期は竜王経験者の広瀬章人八段を挑戦者に迎え、4勝2敗で初防衛。さらに昨年度の第36期は、同学年の伊藤匠七段の挑戦をストレートで退け3連覇を達成した(肩書はいずれも当時)。今年度は、前期七番勝負を戦った伊藤叡王に保持していた八冠の一角を奪われたものの、七冠を堅守。さらに永世棋聖、永世王位の資格を獲得するなど、棋界のトップを走り続けている。