■老けない方法はある?マウスの実験ではコミュニケーションの重要性も

3つの抗老化研究
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 シリコンバレーのビッグテックでは、イーロン・マスクやジェフ・ベゾスをはじめ、50代から60代の人物たちが健康維持や若返りに多額の資金を投入している。この傾向は、アメリカで技術進歩が進む一因となっている。新しい知見はあるのだろうか。

 白澤氏は「中年期と高齢期の病気には大きな差があり、年齢によってリスク管理を変える必要がある。例えば80歳以上になると癌の進行が遅くなるが、20代では進行が早い。同じ高血圧でも、年齢によってリスクが異なるため、年齢別に評価すべきだ」と、年齢によっての付き合い方を提案した。

 脳の老化についての研究も進んでいる。「以前は脳の細胞は増えないと言われていたが、最近の研究では増やすことが可能と分かってきた」と語る。マウスの実験例を挙げ「走っているネズミやコミュニティで飼われているネズミの(脳の)神経細胞は分裂が進む。しかし、孤立した環境のネズミは細胞が増えない」というのだ。このことから、一人暮らしの孤独が脳に悪影響を与えるという予想もできる「コミュニケーションは脳の刺激に大いに関与している」と強調した。

 対談に参加した68歳のがんちち氏も同意見だ。「使わなければ脳も退化する。だからこそ、新しいことに挑戦し続けることが重要だ」と述べた。54歳のめぐまつ氏も自身の経験を共有した。「45歳を過ぎてから学び直し、ファイナンシャルプランナーの資格を取得した。脳の老化を防ぐためには、学び続けることが大事」。老けないための大切なポイントは、脳の刺激を保ち続けること。そのためには、コミュニケーションや新しい挑戦が欠かせないようだ。
(『ABEMA Prime』より)

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