■専門家「騙されたと思って払って」「人は50年先のことは考えられない」
厚労省社会保障審議会・年金部会の委員を務める慶應大学教授の権丈善一氏は、「学生には『騙されたと思って払って』と言っている」という。「人間は時間軸の変化を正確に理解できず、50年先のことは考えられない。高齢者の貧困を避けるために、若い時から払う年金制度ができた。払っておかないと後悔する」。
Tehu氏は「よく『平均寿命まで生きると、何千万円損をする』というグラフが出回っている」と紹介しつつ、「全体を見ると損だとしても、高齢になって明日の食べ物にも困る時に、少しでも年金が出ていることが大事だ。ただ、お金を貸す時に『返ってこない』と思うように、信用はしていない」と語る。
権丈氏は「年金制度は頑丈で、なかなか破綻しない」と話す。「いつまで生きるかわからない“長生きリスク”があるが、死ぬまで一定額を保証してくれる制度を、資本主義のなかに作った。試算には『損をする』も『元が取れる』もある」。
■年金は「日本という国に住まわせてもらうためのサブスク」
河崎氏は「いまの20〜30代は、投資感覚を若い頃から教わっている」としつつ、ドラゴン氏と同年代の立場から、「私たちの頃は、有価証券に投資するなんて考えたこともなかった」と明かす。「新卒で社会人になった時、月1万7000円と給料の18.3%は大きく、怒りの方が大きいのではないか」。
河崎氏自身は、夫の3号被保険者として、年金支払いを行わない時期があった。「フリーランスになって、気合を入れようと1号に戻した。自分で払って思ったのは、『日本という国に住まわせてもらうためのサブスク』だということ。インフラも治安も良い。物価も安く、食事も美味しい。住まわせてもらうための義務をある程度負担してもいいのではないか」。
若年層にとっては「負担感が大きい」としつつ、「後々、払っておけばよかったと思う」と予想して、「サブスクとしては高めだが、大人になると、『これで住まわせてもらえるならありがたい』という金額になる」とアドバイスした。
(『ABEMA Prime』より)
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