将棋の藤井聡太棋王（竜王、名人、王位、王座、王将、棋聖、22）への挑戦者を決める第50期棋王戦コナミグループ杯挑戦者決定二番勝負が12月17日に行われ、増田康宏八段（27）と斎藤明日斗五段（26）が午前10時から対局を開始した。変則二番勝負として行われる決勝戦は、勝者組優勝者の増田八段は1勝、敗者復活戦優勝者の斎藤五段は2勝で挑戦権獲得となる。振り駒の結果、先手は増田八段に決まった。
増田八段は、2014年10月に16歳で四段昇段。竜王戦2組、順位戦は今期がA級初参戦となる。2016・17年の新人王戦で優勝を飾るなど、デビュー以来“次世代のタイトルホルダー候補”と目されてきた。着実に実力を向上させ、参戦10期目となる棋王戦で挑戦者決定二番勝負に初めてたどり着いた。今期の成績は18勝6敗で、勝率は.750と好調をキープ。本局を制し、待望の初タイトル挑戦を決めたい。
斎藤五段は、2017年10月に四段昇段。竜王戦は5組、順位戦はC級1組。棋王戦は7期目の出場で、挑戦者決定トーナメントは3回目の登場。糸谷哲郎八段（36）、広瀬章人九段（37）の歴代棋王挑戦者に加え、永世棋王資格保持者でもある羽生善治九段（54）を撃破するなど、躍進を遂げた。準々決勝で近藤誠也七段（28）に敗れたものの、敗者復活戦を制し挑戦者決定戦へ。勢いそのままに増田八段からも2連勝を飾り、挑戦権獲得を狙いたい。今期の成績は19勝9敗で、勝率は.6785。
両者の公式戦対戦は全2局で、それぞれ1勝1敗。直近の対戦は2021年5月に行われた第71期王将戦一次予選決勝で、斎藤五段が制している。斎藤五段は、同門の兄弟子・本田奎六段（27）、弟弟子の伊藤匠叡王（22）に続き棋王戦五番勝負の舞台に立つことができるかにも大きな注目と期待が寄せられている。
増田八段が勝者組優勝者の意地を見せるか、斎藤五段が挑戦権獲得へ望みをつなげるか。持ち時間は各4時間。
（ABEMA／将棋チャンネルより）
